風雲電影院

処刑・ドット・コム(My Little Eye)

2014年1月5日
DVD

 2002年作品。

 お互い見知らぬ者同士の若い男女が、ひとつ家の中でひとりの脱落者もなく、半年間共同生活できたら100万ドル貰えるという応募があり、5人が集まってくる。ところがそこはどこともわからぬ雪深い山の中。家の中のいたるところに小型カメラが設置されていて、5人の様子が会員制のインターネット配信がなされている事を知る。普通の神経の持ち主ならば、こんな状況に置かれたら、サッサとギブアップするでしょ。だって気持ち悪いもの。私生活が全部配信されちゃうなんて耐えられないじゃないの。どんな人間が見ているかのかもわからない。いかに大金が転がり込んでくるといっても嫌でしょ。

 ピーピングにさらし者ににされて6か月。とにかく前半は単調。それも5人の中で恋が芽生えるとかの、どこかのテレビ番組の企画ものみたいな展開じゃなくて―――それはそれでおぞましいけどー――過去の嫌な経験を語りだしてしまう者がいたりして、それも配信されちゃうんだから黙ってなさいよとしか言いようがない。

 そのうち、山スキーで逞しい闖入者がやってきて、ははぁ、この男が殺人鬼になるんだなと思って観ていると、そんなことなくて、5人の中にビッチな女がいて、あれよあれよという間に寝ちゃう。おいおい、それも配信されちゃってるわけだぜ。悪用されたらどうするのよというツッコミはどうでもよくて、どうやらサービス・シーンらしい。しかも映像特典として、このセックス・シーンがマルチアングルで観られるというオマケも付いている。なにこれ(笑)。

 ややメリハリに乏しい前半から、5人のうちの一人が死ぬところから話が急展開していく。どんどん参加者が死んでいく。どうもこの会員制のピーピングはスナッフ愛好家のものだったらしい。そのために6か月も待つかねぇ、そういった人たち。

 おいしい話にはご用心ってことか。簡単に大金が手に入ることなんて事は無い。インターネットにはそういう罠がゴロゴロ転がっている。そういう意味では2002年の時点でこういう題材って、けっこう先端を行ってたのかもしれない。

1月6日記

静かなお喋り 1月5日

静かなお喋り

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