風雲電影院

山猫は眠らない(Sniper)

2013年7月1日
三日月座BaseKOMシネマ倶楽部

 1993年作品。未見だったもの。

 評判がよかったのか、今までにシリーズ4作が作られている。それでもどうやらこの一作目が一番評判がいいようだ。

 ジャングル地帯での狙撃のプロ、トーマス・ベケット(トム・ベレンジャー)は前の任務で相棒を失っている。そこへやってくるのが新しい任務を受けたリチャード・ミラー(ビリー・ゼーン)。ふたりは一緒にパナマの将軍と麻薬密売組織のボスを暗殺する任務にあたる。

 絶対のプロのところに、まだ経験不足の男が加わるというパターンは多い。大概足手まといになるという展開だが、この映画に登場したのはビリー・ゼーンだ。この映画に出る前に出ていた役といえば、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の不良だったり、3人しか出ない『デッド・カーム』の嫌な奴の役だったりと、とにかくイメージが悪い。案の定ベケットのやり方に口を挟んでくるし、ジャングルを抜けるとき足を滑らせて落下する。それでもベケットはキレることがない。おそらくこれはトム・ベレンジャーだからで、これがもっとスター級の役者が演っていたら、こうはいかなかったろう。自分だけが正しいという姿を見せつけたりしたんだろうが、そこはトム・ベレンジャー、抑制が効いている。そこが鼻につかなくていいのだが、「おいおい、これでいいのか」という気がしてる。だって一緒に行動するのはビリー・ゼーンだぜ。

以下、ネタバレの部分になりますので、ご注意を

 案の定、目的地に着くと、ミラーは自分の姿を敵に晒してしまっているような隠れ方しかできない。それで敵に狙われてしまっている。これはまずいと助けに入ったせいで、片方の標的を撃つチャンスを潰してしまう。

 なんとか現場を脱出したふたりは反目し争いになるが、ミラーは弾を撃ち尽くししまう。そこへ敵がやってくる。ベケットはミラーを逃がし自分が捕まる。そのときにライフルの弾を一発そっとその場に落としていく。

 さあて、本来ならここでミラーはベケットを見捨てていなくなってしまうのだろうが、ここでミラーは弾丸を拾い、ベケットが捉えられている現場に忍んで行って標的を射殺。ベケットを救出する。

 ふたりで脱出するものの、追手がかかる。ベケットは拷問にを受け、人差し指を折られているので拳銃が撃てない。ここで思い出すのは、おお、これは『続・荒野の用心棒』なのだが、何か凄いアイデアが盛り込まれていたのではないんだね。そこんとこが、ちょっと残念。

7月2日記

静かなお喋り 7月1日

静かなお喋り

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