December.19,2000 手羽先鬼おろしそば

        名古屋では手羽先を唐揚げにしたものが名物となっているが、私が好きな手羽先の料理は、手羽先の表面を網かフライパンで焼いた後、甘辛く煮こんだもの。一緒に大根などを煮ると旨い!

        そうだ、手羽先の入ったそばを作ってみよう! フライパンに手羽先を並べて焼く。手羽先は皮が付いているから脂もよく出る。焦げ目が付いたら出来あがり。そうそう、ネギも一緒に焼いておこう。ここで、黒胡椒を少々ふりかけてもいい。かけそばの汁に入れて出来あがり。でもねえ、これだと鴨南蛮とさして変わらなくなってしまうなあ。まあ、ずっと安く売れるからいいかな? ただ、ちょっと脂っこくてクドイかも。ふふふふふ、でも私には、ちょっとした秘策があるのだ。

        さて、ここで登場するのが下の写真にある道具。 

        知ってます? これね、[鬼おろし]っていうんです。大根をおろす道具なんですが、普通の大根おろしよりも、ずっと荒削りなものが出来る。なんだか、大粒のクラッシュ・アイスみたいなやつ。木製なんですが、大根が当たる部分は竹で出来ている。なかなか売っていないのですが、東京だと、カッパ橋や築地の調理道具屋へ行けば買える。

        これで大根をおろすのって、結構快感なのです。サラサラで水っぽい大根おろしではなく、ボロボロボロボロと大根が擦り落とされるという感じ。こうしておろされた鬼おろしは到底、普通のおろしのように生では使えない。

        さあて、お立会い! この鬼おろしを、かけ汁の中で軽く煮ておく。焼いた手羽先とネギを入れて、しばらく煮れば出来あがり。おおっと、煮詰まると辛くなるから汁は薄めにしておかなければ。茹でた蕎麦にかけて、いただきまーす!

        手羽先の脂っぽさを、鬼おろしがふんわりと押さえてくれていて、旨い!

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