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客席放浪記

浅草演芸ホール七月下席夜の部

2014年7月27日

 日曜は空いている浅草演芸ホール。その仲入り後割引狙いというのに、しばらく来ていなかった。さしてお目当ても無く、気軽に浅草までウォーキングのつもりで歩いてきて、2時間だけ観て、また歩いて帰るというのが好きだったのだが、ずいぶんと間が開いてしまった。びっくりしたのが、仲入り後割引料金が、1500円から1800円に値上げされていたこと。消費税引き上げ後に料金改定があったのだろうけど、いきなり300円も値上がりはひどいよなぁ。

 今夜は仲入り後8本のうち半分の5本が代演。しかもトリまで代バネだ。まっ、いいか。

 マクラで、プラネタリウムで落語をやって来た話をする春風亭柳朝。「落語とプラネタリウムって共通点があるんですよ。どちらもセイザがつきものです」。『宗論』、軽快でいいね。サゲもよかった。

 マギー隆司のマジック。伊藤夢葉の代演。この人も、怪しげなマジックやるなぁ。トランプ当て、かなりずるい感じ。「やりとげた満足感がありました」って、お客さんはな〜んか不満なんですけど(笑)。

 神田茜は、『赤穂義士伝・スキスキ金右衛門さま』。これ前回に聴いたの調べてみたら2006年だった。8年ぶりだ。当時これを聴いて、せつない噺だなぁと書いている。今回は以前聴いたときよりはサラッと聴けた。吉良邸の絵図面を手に入れるのに、大工の娘に近付く有名な噺なのだが、この娘をプスにしているのがミソ。ここでは岡野金右衛門は酷い奴になっている。

 古今亭志ん橋。古今亭志ん輔の代演。バカの小噺をいくつか。「大学まで行って、そんなこともわからないのか?」が入るのが、やけに可笑しい。今やバカでも大学行かれる。そのあと『酒粕』『からぬけ』

 江戸家小猫。柳家紫文の代演。まだ若さもあって、話術で引っ張るよりは、動物の鳴きまねの数で勝負している感じ。こういうのも楽しい。

 珍しいことに、講談がもうひとつ入った。春風亭一朝の代演で宝井琴調。夏らしく『四谷怪談・お岩誕生』。いわゆる『四谷怪談』の前日談。むかーし、はとバスツアーで講釈師がガイドになったものがあって、そのツアーに参加した時に、これを聴いた記憶がある。お岩さん出生の前から因果噺があるんだね。

 和楽社中の太神楽。傘、ひとつ毬、ナイフの交換取り。

 トリの代演を代バネと言う。橘家圓太郎の代バネは春風亭正朝。殿様の小噺をいくつか。「♪人生 楽ありゃ 楽ばかり〜」ということで、落語に出てくる殿様はお気楽なのが多い。『初音の鼓』へ。

 ハネて外に出ると熱帯夜。ふぅ〜、またウォーキングで帰りますか。

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