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客席放浪記

馬桜実験劇場

2016年5月3日
お江戸日本橋亭

 鈴々舎馬桜の実験劇場を観に来たのは二年ぶりくらいかな? 普通の落語ではない何かが聞けるので、今回も何を喋るのかという興味で観に行った。

 一席目(?)は『2011年3月11日の出来事』と題されたもの。あの3.11のとき、馬桜がどうしていたかというドキュメンタリーを漫談風に。地震があったときは上野の落語協会事務所で、後輩に噺を教えていた最中。そこから電車が停まってしまい、18時台に上がる新宿末廣亭に行くために、新宿まで2時間かけて歩いたそうだ。末廣亭に着いてみたら夜の部は休演と知らせれる。明治通りを歩いて池袋。そこから先、西武も東武もシャッターが下りていて、バスを待って帰ったという。その間に体験したことを面白く聴かせてしまう話術の巧みさ。やはりこういうことを語らせても話すことを職業にしている人は違うね。

 二席目『シュール』は、三題噺から生まれた新作。三つのお題とは、「世界の終わり」「犬の散歩」「足の裏」。
 病院での、患者と医者、看護師の三人の会話からなる噺なのだが、タイトル通り、なんともシュールな方向に噺が向かって行くうちに、ストーンとオチが来た。

5月4日記

静かなお喋り 5月3日

静かなお喋り

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