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客席放浪記

太福三席

2017年3月10日
日本浪曲協会広間

 玉川太福の『太福三席』も、これが二十回目ということで、記念にB5版サイズの太福ペーパーと、千住札ステッカーを貰う。

 一席目は、太福が浪曲師になろうとして、日本浪曲協会事務所を訪れ、師匠福太郎に紹介してもらい、浪曲師としての第一歩を踏み出した実話のドキュメンタリー新作浪曲『浪曲入門〜浪曲師になっちゃった』。実在の人物の声色も入って、その可笑しいこと。浪曲に関して今までほとんど接してこなかった私には知らない浪曲師も数多い。もちろん、実在の浪曲師を知らなくても充分面白かったが、もっと早くから浪曲の世界を知っていたらと悔やまれる。浪曲師になろうとして、「食えないよ」と言われても、あえてその世界に身を投じる。おかげで私は太福を知り、浪曲の面白さに目覚めることができた。太福、ガンバレー!

 二席目は、こうして浪曲師になった太福に、師匠が初めて教わった演目『不破数右衛門 芝居見物』。浅野の家来、数右衛門が、忠臣蔵の芝居を観に行って、松の廊下の刃傷沙汰の場面で感極まって舞台に駆け上がってしまうという話。コミカルなネタで、一般受けしそう。基の台本では途中で終わっていたものを、太福が十行ほど加筆。それに師匠が節をつけてくれたという、いわば太福、新作浪曲の原点。

 三席目は、前回からの続きで、『清水次郎長 お蝶焼香場』。次郎長の女房お蝶の体調が悪かった前回まで。ようやくこれで、養生できる場所もみつかり、医者に診てもらえて、これからだと思った出だしだったが、演目通りの結果になってしまった。憎きは元相撲取りで、今は二足の草鞋を履く久六への恨みが、ますます7盛り上がる今回。う〜、決着はいよいよ次回か? 盛り上がる『清水次郎長伝『!

3月11日記

静かなお喋り 3月10日

静かなお喋り

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