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客席放浪記

第23回談之助・唐沢の落語アカデミア

2018年1月16日
道楽亭

 まずは立川談之助、唐沢俊一の挨拶。
 つい先日、42歳で亡くなった柳家小蝠の話題から。5日の高座が最後だったという。ツイッターには7日に「本日柳家小蝠は池袋演芸場19時20分上がりですが、体調不良ため休演致します。誠に申し訳ありません」と書き、さらにもう一度同じ日に「みなさんご心配かけて申し訳ありません」とツイートしている。これが最後のメッセージとなり、12日に帰らぬ人となった。インフルエンザが悪化しての肺炎だったらしい。その前までは正月を楽しそうに過ごしている様子が写真と共にツイートされていて、「まさか」という感じだ。私も以前、ウチアゲで彼と話したこともあり、ショックだった。
 そこからさらに現在、体調の悪い落語家などに話題は及び、25分ふたりで喋っていた。

 立川談之助の一席は、立川流の近況をマクラに、年末の『トンデモ落語の会』でもやった『相撲暴力問題をみんなで笑おう』。

 仲入り後はふたりのトーク。テーマは『四団体、はたして生き残るのは?』。
 東京の落語家の分布図を大雑把にとらえると、現在その数約600人。うち半数の300人が落語協会所属。落語芸術協会が160人。円楽一門が80人で、立川流が60人。寄席に出ているのは最初の二団体。寄席に出ているからといって確実に生き残れるかというのは何とも言えないし、寄席から貰えるワリもたかが知れているとなると、私はなんだか団体の生き残りよりも、落語家個人の生き残りが問題のような気がするのだが・・・。
 おふたりの話はテーマから離れたりしながら一時間半に及んだ。
 「上手い落語」と「面白い落語」は違う。必ずしも「上手い落語」が「面白い落語」とは限らないし、その逆もあるなんていう話は以前のこの会でも聞いたことがあるが、面白い指摘だと思う。ほかにも修行は必要かどうかなど、ぶりかえされる話題も多かった。今度、この会で話したことを本にしようと思っているとのことで、一度整理されたおふたりの落語論をじっくり読んでみたいものだ。

1月19日記

静かなお喋り 1月16日

静かなお喋り

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