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客席放浪記

新刊談笑3

2013年4月5日
北沢タウンホール

 開口一番前座さんは、立川笑二『親子酒』。前座修行頑張ってね。

 立川談笑、三席。

 一席目は『猫の女郎』。古典落語には狸がお金やサイコロに化けて人間に恩返しをする噺があるが、こちらは猫。前半は化け猫が『ミッション・インポッシブル』よろしく、八っつぁんやご隠居や与太郎に化けて見せるが、後半は女性に化けて吉原に売られに行く。談笑も言っていたが、不思議と落語には猫が活躍する噺が無い。まあ、猫なんてのは何にもしないのが猫らしくていいんだけどね。

 二席目は『河内山宗俊』。講談ネタ。落語で聴いたのは初めて。ほかに誰かやっている人がいるのだろうか? 

 三席目はネタおろし『モンスターハンター』。放課後に元気に遊ばずに塾に行ってしまう小学校の仲間たち。ジレて殴ってしまう少年。この少年の親がまた茶髪にピアス。学校に呼び出されて行ってみると、学校側もモンスターペアレンツを恐れて、事なかれ主義の反応しかしない。笑いの中に、現代の学校事情を織り込んだ一席。いじめ問題を別の角度から踏み込んで見た噺との見方もできそう。このアイデア、ドラマにでもすれば、もっと膨らんでいきそうだけど、これが落語なんだね。サゲがまた、「あっ、そう来たか」と思わせておいて、スルッと躱す。ハハハ、上手いね。

4月6日記

静かなお喋り 4月5日

静かなお喋り

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