新春談笑ショー'17 2017年1月15日 国立演芸場 改作落語が得意な談笑。お弟子さんも、そんな人たちが集まってくるらしい。立川笑二の『元犬』は、犬の視線ではなく口入屋の旦那の視線で始まる。野良犬のシロを可愛がって、もし人間に生まれ変わったら訪ねてくるんだぞと言い聞かしている。その横に乞食がひとり。盛んに口出しをしてくる。追っ払う旦那だが・・・。人間に生まれて変わったシロが旦那のところにやってくる。旦那は当然この男が元は犬だとわかっているから、そのあとの展開はスムーズに進む。そして最後のオチで・・・。これは面白くて新しい改作の『元犬』だ。 立川吉笑の『ぞおん』は新作。強いスポーツ選手や棋士は、調子がいいと「ゾーン」に入ってしまい、超人的な力を発揮することがあるという。これは奉公に入った定吉が、番頭さんに呼ばれて行ったら、能力のある番頭さんが「ゾーン」に入ってしまっていて、何を言ってるのかわからないという噺。大阪弁でやるのだが、確かにこの噺、江戸弁ではニュアンスが伝わりにくいかもしれない。 立川談笑の『薄型テレビ算』は『壺算』り改作。聴いたのはこれが二回目。水瓶を薄型テレビに変えたわけだが、単に変えたけでない可笑しさがある。オチも含めて、よくできた改作。 仲入り後はナイツの漫才。去年問題を起こした有名人のイニシャルはみんなKというこじつけともとれるネタ。Kで収まらずTも。毒のある漫才はツーザート、爆笑問題あたりから東京漫才が得意とする分野になってきたようだ。 談笑のトリの噺は『鰍沢』。こちらは改作ではなくストレートな古典落語。直球勝負もドスーンと決まった、、 1月18日記 静かなお喋り 1月15日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |