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客席放浪記

毎日新聞落語会 渋谷に福来たるSPECIAL2014 〜二人会フェスティバル的な〜supported by JCB 円丈ゲノムver.3

2014年3月1日
渋谷区文化総合センター大和田・さくらホール

 毎度のことながら、長ったらしいタイトルと、長ったらしいホール名の会。まずは喬太郎、昇太のふたりが、円丈体験を語る。喬太郎はテレビの『花王名人劇場』での『グリコ少年』に衝撃を受け、昇太は落語会で聴いた『即興詩人』だったそうだ。ふたりとも円丈がいなかったら落語家にならなかったろうと発言。それくらい強い影響力のある人だった。私も実験落語会にはよく足を運んでいたっけ。
 そのあと、三遊亭円丈登場。「今、落語以外で興味ある事は?」との問いに『ドラクエ]』。69歳にしてまだゲームに夢中のこの師匠、まだまだ新しいものに対する興味は尽きないようだ。

 最初は柳家喬太郎。落研時代のエピソードを語って『純情日記 横浜篇』。これは喬太郎が学生時代に作った噺だから、もともとはケータイが無かった時代の噺。以前は、その時代設定でやっていたが、今日は時代を現代にしてケータイを登場させていた。これ、ケータイ、メールが無かった時代の空気が懐かしい噺だったのだが、今やこれでもいいのかもな。うまく辻褄合わせていたし。

 春風亭昇太は、学生時代に作ってた『二号館食堂の決闘』の内容を話してくれた。これ、面白いなぁ。今に合わせて作り直したらけっこう面白そうな気がする。噺は『星に願いを』。あっ、これ随分久し振りに聴いたぞと思ったら、もう七年前だ。クラスのいじめで体育祭のクラス対抗リレーのアンカーにさせられちゃった降太(ふるた)くんが、体育祭の当日に雨が降って体育祭が中止になればいいなと、おじいさんと雨乞いの儀式をやる噺。『ベストキッド』的展開が面白いんだよね。

 トリの三遊亭円丈『夢一夜』。末期癌患者の噺で、以前に聴いたときは、なんだか引いてしまった記憶があるのだが、自分自身が癌を患った経験をしてきた今となっては、グングン引き込まれてしまった。でもなぁ、死ぬときは誰にも迷惑かけないで、ひっそりと死んでいきたいたいな、私は。それじゃ、落語にならないだろろうけどさ。

3月2日記

静かなお喋り 3月1日

静かなお喋り

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