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客席放浪記

第六回圓太郎ばなし〜橘家圓太郎独演会〜

2014年7月7日
日本橋社会教育会館

 古今亭志ん吉『初天神』、もういろんな人が、あの手この手の生意気な子供を出してきたが、志ん吉の子供もなかなかの曲者で面白い。最後は、先日の野々村議員の号泣記者会見を使って団子をゲット。よく似ているし、芸も細かい。この人、声の通りもいいし、期待大の二ツ目さんだ。

 橘家圓太郎という人も、声がしっかりしている。志ん吉を前で使うということは、こういう芸風が好みの人なのかもしれない。声をはっきり出すというのは芸に迷いがないってことなのだと思う。噺の中で、「自信がないと、所作が小さくなる」と、ある噺家の真似をしてみせたが、そういうことなのかもしれない。一席目の『たがや』は江戸っ子の啖呵が見せ場。もそもそ喋っていたのではスキッといかない。そこへいくと圓太郎はハッキリしていて、いいね。いろいろ入れ事も多くして楽しい『たがや』になっていた。侍が槍を構えて、たがやを突こうとすると、槍がビクとも動かない。野次馬が鎗の後ろを大勢で引っ張っている。「集団的自衛権」

 声がハッキリしているといえば、ゲストの桂文治も負けてない。大きくてハッキリした声の持ち主。今日の会はそういうことなのね。この日の『源平盛衰記』は、芸協の噺家の人物伝の趣き。先代文治、米丸、歌丸、故・夢楽、故・柳昇。それになぜか池袋演芸場の(カミツキガメ)新藤さん。

 仲入り後の橘家圓太郎トリは『ちりとてちん』。「遠目では見たことがありますが、まだ口の中に運搬したことがありません」の六さんも極端だが、トラさんもとことん嫌な奴に描かれている。「お清さん、太ったね」って、女性に面と向かって「太った」って言う奴ってデリカシーないよね。

7月10日記

静かなお喋り 7月7日

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