直線上に配置

客席放浪記

2012年6月9日はじめましてm(_ _)mまずは会議を始めましょう!(下北沢OFF・OFFシアター)

 三組のお笑い芸人が出るので、ネタが観られるのではないかと勘違いしてチケットを取ってしまった会。

 スパローズ(浅井企画)、キングオブコメディ(人力舎)、ライス(東京吉本)という、所属プロダクションも芸歴もまちまちな三組のお笑いコンビが出演。タイトルどおり、お互いの面識もほとんどなく、今日になって初めて顔合わせしたという。

 六人が舞台に上がり、置かれているフリップに書かれている質問に六人がそれぞれ答えていくという企画。もちろんどんな質問が書いてあるのかも出演者には予め知らされていない。

 質問の内容は雑誌などでよくある「好きな食べ物は?」とか「賭け事はやるか?」とか「好きな女性のタイプは?」とかいうやつ。それに答えていくだけなのだが、ただ答えるだけなら面白くなるわけがない。そこは、どう話を盛り上げるかというタレントとしての腕の見せどころ。いわゆるテレビのトーク・バラエティに近い。いわば即興でどうこの場を面白いトークで埋めるかという番組。

 どうも私はあまりこういうトーク番組は熱心な視聴者ではなく、芸人さんにはやはりネタを披露してもらいたいのだが、この手の番組は案外芸人さんの腕を問われる番組であることは承知している。たとえば、こういう風に六人の芸人が集まってトークをしようとすると、これはチームワークというものが必要になってくる。

 他の人の話を聞きながら、自分も面白い事を言わなければならないし、話している相手に上手いツッコミを入れてあげなければならない。しかもそれが話を壊すのではなく盛り上げるためのツッコミでなければならない。それで自分の番に回ってきたら、話を面白可笑しく披露する必要がある。誰かのツッコミにもうまく返す機転が必要だ。
 これは、私たちが仲間内で飲んでいても、こうはいかない。実は難しいのだ。

 私は、店の取材で何回かタレントさんと、かまされたことがあったが、カメラが回ると、こういったタレントさんはガンガン突っ込んでくる。これにうまく返せないのだ。あとから、「ああ、あのときは、こう返せば面白かったんだ」と思いつくのだが、それでは遅い。瞬間で思い付き対応しなければダメなのだ。そういう意味でいえば、こういう人たちは、その手の才能があるんだろう。

 二時間ほどのトークだったが、観終わったときには、あまり知らなかったスパローズやライスのメンバーそれぞれの個性も把握できてしまっていて、今度は是非、ネタを観に行きたいという気になっていた。

6月10日記

静かなお喋り 6月9日

このコーナーの表紙に戻る

トップ アイコンふりだしに戻る
直線上に配置