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客席放浪記

ヘーベーのお酌 二杯目

2015年9月4日
新宿角座

 6月に行われた、松尾貴史とナオユキの、ネタ&トークライヴの二回目。前回観て、その大人の笑いに魅力を感じて、二回目も来てしまった。

 まずは前回もやっていた、バーテン(ナオユキ)と客(松尾貴史)のオープニングコント。もうすでに余所でも飲んできたのか、客はマティーニを注文して飲むと一気にベロベロになってしまう。松尾の酔っ払い演技とオチが素晴らしい。また、ナオユキのマティーニを作る手つきが本物らしいのに感心。

 ナオユキの酔っ払い観察漫談。前回と同じネタもあったが、もう一度聴いていても飽きない。ガード下の汚い居酒屋の、ダメなおっちゃんたち、スナックのすっかりその世界に染まったママ、いるよね、こういう人たちって。

 チャネリング擬態。開演前にお客さんに書き込んでもらったお題を使った松尾貴史のコーナー。お題は「DVDの箱の開け方がわからない」「浮気の言い訳」「ラーメンを語る」など、喋ってもらう内容を書いて貰ってある。これをひとつの箱に入れ、もうひとつの箱には物真似をする人物を書いた紙が入っている。これを一枚ずつ引いて、その人物が、そのことに関していかにも言いそうななことを物真似でやる。赤ちゃんをあやす大島渚というのが可笑しかった。

 ヘーベー日記は、ふたりがスマホで撮った写真をスクリーンに映してのトーク。ナオユキが新潟の立川談志の田んぼに行ってきたということから、ふたりが経験した立川談志体験。皮肉屋、吝嗇家、我儘として嫌われ者である反面、とんでもない人たらしの一面を持っていたエピソードが語られていく。お笑い関係の人のトークってテレビのゴールデンでやっているような、つまんない内容のものが多いのだが、このふたりのものはまさに大人のトーク。ステージの上にウイスキーを持ち込み、オン・ザ・ロックを作って飲みながらのトーク。次回からはワンドリンク制にして、お客さんに飲んでもらおうかという話が出る。いいなぁ、それ。

 松尾貴史の岡本太郎成り切り人生相談。相談者は安倍普三、麻生太郎、森善朗と政治家ばかり。これに目を見開いた岡本太郎が爆発して答える。

 ナオユキの酔っ払い漫談パート2。それに、絶対に放送できない下ネタ漫談をズラリ。

 今度はゲストを呼んだりして、これからも続けて行こうという挨拶で終演。告知として、ナオユキは11月に落語を演ることが決定していると発表された。さてはたして何を聴かせてくれるのか。やっぱり酔っ払いが出てくる噺かな?

9月5日記

静かなお喋り 9月4日

静かなお喋り

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