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客席放浪記

広瀬和生プロデュース こしら一之輔 ニッポンの話芸スペシャル

2013年12月19日
成城ホール

 立川こしらを聴くのは、これが初めてだと思う。以前から広瀬和生が押していたので気にはなっていた。その最初に出会った今日がいきなり『宗aの滝』。演り手の少ない噺だ。それほど面白いという噺でもないのに、演るとなると難しい。この損な噺に挑んだというのは偉い。初めてこしらを聴いた感想は、なんだか破天荒な落語家さんだなぁと思った。『宗aの滝』に『竹の水仙』をねじ込むという構成は面白い。ただ、なんだかまだ、とっ散らかっちゃっている感じ。もう少し丁寧に整理して演れば、もっと面白くなるだろうにという予感がする。それともこれがこの人の持ち味なのかもなぁ。

 仲入り後が、春風亭一之輔二席。いよいよ年末ということで、年明けに前座さんたちに渡すお年玉の話題をマクラに、まずは年末の噺『尻餅』。あとで一之輔自身語っていたが、あまりエロチックに演ってはいけない噺なんだそうで、そう言われればそうだよなぁと納得。今じゃ、家に業者を呼んで餅をついてもらうなんていう習慣も無くなっちゃてる。こんな噺をいまだに日本の寄席ってところは演ってるんだよなぁ。年末といえども呑気だよねぇ。

 二席目は年始一月十六日ということで『藪入り』。これだってもう世間では死語。昔は年に二回しか休みが無かったなんて、今では考えられないもの。それをこれまた寄席では演ってる。まあ寄席ってところも基本的に一年中やっているんだけどね。一之輔の落語には一之輔流のクスグリがかなり入る事が多いか、この噺はあまり入れ事をしないでキッチリとやっていた。

 終演後、広瀬和生を交えてのトーク。一之輔は今年はこのあと鈴本で『芝浜』をネタおろしするとの事。落語には年末の噺が多いが、他に演りたい噺はという質問に「『文七元結』とかは長いから覚えるの億劫だし」なんて言っていたが、これってポーズだろうなぁ。そのうちに一之輔の『文七元結』が聴ける日が来るのを楽しみにしていよう。

12月20日記

静かなお喋り 12月19日

静かなお喋り

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