コラアゲンはいごうまん・春風亭一之輔二人会 2016年11月18日 横浜にぎわい座のげシャーレ オーフ「ニングトーク。 「舞台衣装にジャケットを着るようになったの?」と一之輔。人から言われて最近はこのスタイルだと言うコラアゲンはいごうまん。ちなみにGUで買ったのだとか。挨拶には自分もお揃いでTシャツ姿のつもりだったという一之輔だが、一之輔もTシャツの上からジャケットを着ている。それは自分のものではなく、楽屋に詫びを入れに来た三遊亭ふう丈のものを借りたそうで、そこからふう丈のしくじり話になるのだが、これが傑作! いろいろな人と二人会をやっている春風亭一之輔だが、コラアゲンはいごうまんとの会が一番楽しそうに見える。にぎわい坐で二人会をとの話が来て、コラアゲンはいごうまんを指名したというのもうなずける。芸歴はコラアゲンはいごうまんの方が上なので、一之輔は、「アニさん」と呼んでいるが、この挨拶もまるで漫才のよう。一之輔がボケてコラアゲンはいごうまんが突っ込む。 「最近、アニさんの名前を意外な人、三人から聞きましたよ」。期待するコラアゲンはいごうまんに、「一人は壇蜜さん」とうれしい情報。しかしあとの二人は・・・。身内の人間でコラアゲンはいごうまんという名前を健康食品かなんかと聞き間違えているらしくて、ガックリ。 今日のコラアゲンはいごうまんは、以前に聴いたヤクザ事務所に一ヶ月取材のキッカケにもなった、刺青師の取材を序章として、タトゥー・サミットのことまでを語る『刺青背負ったコワあったかい男達』。彫師・彫よしさんとの最初の出会いで、大変ご馳走になってしまって、手持ちの三千円のなかから交通費千円を残し、恐る恐る二千円を差し出すと、「金を出すなら顔を出せ」と言ったという彫よしさん。これ深いものがあるなぁ。人間いくら人から世話になっても、その時限りになってしまうことって多い。どんなに忙しくても人との繋がりは大切にしなければと思う言葉だった。 楽屋に彫よしさんから寿司桶が届いていることを明かした春風亭一之輔。こういうところも、コラアゲンはいごうまん4に聞く、彫よしさんらしいなぁ。 「コラアゲンはいごうまんのあとでは『子別れ』なんてできない」と言いながら自分の11歳になった子供のことをマクラに噺に入った。一之輔の『子別れ』を聴くのはこれで三回目。以前の二回は、(中)の部分を10分ほどやってから(下)の『子は鎹』に入ったが、今日は時間の関係かすぐに(下)。とくに一之輔の(中)は(下)に大きく効いてくるから、「惜しいな」と思う。しかも前方(まえかた)があの凄い話だったから『子別れ』は霞んでしまう。 一之輔は『芝浜』のときでもそうだが、飲んだくれの男がピタッと酒を止めてしまう噺に違和感を覚えるようで、「そんなに酒が好きなら、とことん飲んで、野垂れ死にすればいいんですよ」と言う。 亀ちゃんに「最近、鰻食べてるか?」と熊が訊くと、「食べてるわけねえだろ、貧乏してるんだから」。これもいいなぁ。昔は鰻も今より安かったんだろうけれど、そうそう口に入るものでもなかっただろう。この辺がリアル。 エンディングトークで、また来年5月の会が決まったことを話して三本締め。定員140名の、[横浜にぎわい座のげシャーレ]。また早めにチケットを確保しなきゃ。 11月21日記 静かなお喋り 11月18日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |