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客席放浪記

春風亭一之輔のすすめ、レレレ〜vol.15

2018年3月20日
練馬文化センター小ホール

 開口一番は二ツ目の林家7たま平。祖母に当たる海老名香葉子とNHK『ごごニマ』に出て船越英一郎と絡んだときのことがマクラ。ほんとかね、これ。
 ネタは『反対俥』。汗だくの熱演。

 春風亭一之輔のマクラは、このところずーっとやっている、倉敷に行ったときのエヒソード。これで聴いたの三回目かな? 聴くたびにどんどん面白くなっている。
 一席目は『徳ちゃん』。五人並んだ花魁のお見立てで、実はこれが絵だとわかり、「お見立てをしたつもり」というのは落語好きにはたまらないギャグ。
 芋を齧りながら出てくる化け物のような花魁に捕まえられて、咄嗟に芋を放り投げ、花魁が芋を取りに行っている間に逃げるというのが可笑しくて可笑しくて。

 二席目は、そのまま吉原の部屋で落語全集の『』徳ちゃんを読んでいる男から始まった。前の噺から繋げたわけね。そして『五人廻し』に入るという構成。
 本来のサゲを変えてあって、喜瀬川を捜しまわっていた喜助が、ようやく喜瀬川を見つけると芋を齧っている。なんと『徳ちゃん』の花魁が喜瀬川だったというオチ。

 ゲストは小林のり一。着物姿で高座に上がり、力の抜けた小噺を続けざまに。くだらないと言えばくだらないのだけど、この力の抜け加減がいいんだな〜。

 一之輔の三席目は、私は始めて聴く噺『夢八』。上方ネタて、上方では一般的なのかもしれないが東京で持っている人は少ないだろう。
 元になっているものは知らないが、八兵衛が、お煮しめとおにぎりを食べるところで、「人参好き〜。甘〜い。蕗嫌〜い」と言う所が、いかにも一之輔らしくて可笑しい。
 いいものを聴いたな〜。

3月21日記

静かなお喋り 3月20日

静かなお喋り

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