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客席放浪記

2012年7月15日JINBOCHOトーク 先手文田後手根建

 昨日に続き今日も神保町花月のトークショウ。今夜は囲碁将棋だが、ゲストがザ・ギース。ということでチケットを取った。

 ザ・ギースは男性ファンがけっこう多いらしく、珍しく男性の姿がチラホラと見られる。やっぱりなあ。

 村田英雄の『王将』をテーマに囲碁将棋が登場。ホワイトボードに将棋盤のようなものが書かれていて、トークテーマを書いた駒を動かして、囲碁将棋側とザ・ギース側が対決するといった企画。
 毎月出ている囲碁将棋側は、もうトークのネタが底を突いてきたというハンデがあり、二回ほど助っ人が出された。

 どうしても学生時代などの体験談が中心になってしまう。誰でも人に話したくなる面白い経験のひとつやふたつは持っているから、素人でもそこそこ面白い話は出来るものだが、要はその体験談をどう面白く聞かせるかが芸。これでその芸人の話術が試される。
 この手のことを喋らせたら、私は、なぎら健壱に敵う人はいないのではないかと思う。
 そこへいくと、囲碁将棋もザ・ギースも、まだまだだなという気がする。元になった体験をどう膨らまして、どう演出して聞かせるかの技術がまだ甘い。
 なぎら健壱の話術は落語を下敷きにしていて、それが話を膨らませる技になっている。
 現に、落語のマクラが抜群に面白い落語家は、これがわかっている人。
 飲み屋での面白話の披露ではないのだから、もう少し工夫が欲しいなと思う。落語家さんの場合、話にオチをつける傾向も多く、投げっぱなしは少ない。金を取って聞かせる面白トークって難しいんだよね。

 もっとも、この日はザ・ギースの尾関(背の高い方)に関する、シークレットトークが全員から炸裂。この一点集中砲火が楽しかった。

7月16日記

静かなお喋り 7月15日

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