直線上に配置

客席放浪記

JAL名人会

2018年4月26日
内幸町ホール

 毎月行われているJALの機内放送用の公開録音。
 緊張感からか、言い間違いをする演者も多い。録りなおしはできないだろうから、明らかに言い間違えた高座は採用されることはないのかも。

 三遊亭ときん『目黒のさんま』。腹を減らした殿様が野外でさんまを食べておいしく感じた様を、河原で焼きそばをダイナミックに作って食べる事のおいしさに例えていた。野外で作って食するご飯は、なぜにあんなにおいしいんだろう。

 立川佐平次『時そば』。壁が出てくるから鯉昇から貰ったものかもしれない。そばを食べる音が上手い人と下手な人がいて、佐平次はいい音を出す。これは機内放送で音だけで聴いている人にも、おいしそうに聴こえるだろう。

 食べ物の噺が二席続いて、次の三遊亭吉窓『替り目』でも、おでんが出てくる。こっちも何か食べたくなってしまう。
 この噺、たいてい途中で切ってしまうから『替り目』までいかないが、ちゃんと最後のサゲまでやってくれた。

 藤本芝裕はボーイズ・バラエティ協会の三味線漫談。私は初めて観た。デパートのエレベーターガールに憧れていたと言って、渋谷パルコ、新宿伊勢丹、銀座三越、そして船橋京成ストアのエレベーターガール、館内放送の違いを演してみせてくれた。
 さらに「これがお客さんもJAL名人会に出演できるチャンスですよ〜」とお客さんも巻き込んで『明治一大女』を作り上げた。

 トリは笑福亭鶴光『藪井玄意』。元は講談ネタらしい。それを鶴光は落語にして、ところどころで笑いを入れている。名医の藪井玄意が大商人の病を治すが、治療費に千両という法外な値段を要求したことからお白州に呼ばれるという噺。いかにも大阪の噺だな〜といった感じ。

4月27日記

静かなお喋り 4月26日

静かなお喋り

このコーナーの表紙に戻る

トップ アイコンふりだしに戻る
直線上に配置