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客席放浪記

「革命」寄席 featuring 平岡正明

2018年5月31日
横浜にぎわい座

 平岡正明は晩年、横浜に住んていたそうで、[にぎわい座]にも金原亭馬生一門の『うま野毛寄席』に関りがあったそうだ。この会は[にぎわい座]内で公開中の平岡正明展との連動企画。

 [横浜にぎわい座]のプロデューサー布目英一による挨拶。生前に平岡正明と会ったことがあったときのエピソードを絶ってくれた。へえ〜、平岡正明って下戸だったんだね。

 落語二席。
 別に平岡正明とはなんの接点もなく呼ばれたという桂宮治。実は宮治の師匠伸治も下戸だそうで、打ち上げで喫茶店のハシゴをさせられるという話が可笑しかった。噺は『お化け長屋』。この噺、男が引っ越してきてからの後半もあるのだが、「時間一杯」とサゲたが、今この後半をやる人ってどれだけいるだろう?

 もう一席は金原亭馬玉。二ツ目時代に平岡正明とは『うま野毛寄席』で面識があった。平岡は会のアタマで出てきてネタ出ししてある演目の内容をベラベラ喋ってしまうことがあったとか。
 平岡から「若いうちは人情噺より滑稽噺をやりなさい。人を笑わせるのは難しいんだから」と言われたそうで、今夜も泥棒の滑稽橋『締め込み』

 仲入り後は、平岡正明と親しかったという、いれずみ師三代目彫よしによる作画実演。ステージ後方に置かれたスクリーンに40分ほどかけて描き上げたのは、竹と達磨。自分は絵描きではなく職人だという彫よしだが、これは立派な絵画だ。
 彫よしが描いている間、コラアゲンはいごうまんによるトーク。平岡正明の著作を読んだ体験レポートは可笑しい。「さっぱりわからない」という正直な感想は、私も同じ。凡人には難しすぎた。

6月1日記

静かなお喋り 5月31日

静かなお喋り

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