四世代が彩る古典落語の粋 2013年5月18日 神奈川県民大ホール 開口一番前座さんは林家扇で『金明竹』。せんちゃん、いよいよ二ツ目昇進が決まったようでよかったね。 16時開演という、あまり例のない落語会。昼興行でもなし夜興行でもなし半端な感じなのだが、どうやら出演者の都合でこういう形になったらしい。最初に出てきたのが柳家喬太郎。13時半開演の有楽町よみうりホールの『らくごDE全国ツアー“春風亭一之輔のドッサリまわるぜ2013”』に出た後に、こちらに回り、さらに東京に戻って18時15分からの国立演芸場の『ワザオギ落語会』にも出るらしい。まさに綱渡りのような過密スケジュール。ネタは最近多い『小言幸兵衛』。 三遊亭円楽も『笑点』の収録から、こちらに回り、さらに18時からの取手市民会館『円楽・小遊三二人会』って、東京を通り越しての長距離移動。凄いねぇ。ちなみに今回の催し、60代円楽、50代喬太郎、40代白酒、30代三三ということらしいが、正確に言うと喬太郎はまだ49歳。なんか無理矢理の企画で無理矢理のスケジュールって感じですこと。ネタは『一文笛』。 仲入りがあって、桃月庵白酒。白酒も脇でひとつ仕事終えてからの高座。例によってほかの出演者を茶化すマクラだが、喬太郎も円楽もすでに楽屋にはいないし、さらに三三はまだ前の仕事が終わらないらしくて楽屋にいない。というわけで言いたい放題。三三が白酒のあとに出るのを嫌がるのも無理もない。それでいて噺に入ると白酒の登場人物はいつも妙にカワイイ。『宿屋の仇討ち』の三人はまるで修学旅行の高校生。いい思い出作りに旅に出たといったところ。それでいて、最後には「思い出に縋っていては、人間、前に進めない」はケッサク。 ヒザに柳貴家雪之介の太神楽。皿回しと傘回し。出刃包丁を使った皿回しはおっかないねぇ。 トリの柳家三三は『明烏』。お茶屋の女将や女の子の様子が可笑しい。お稲荷さんだと思い込んでいる若旦那に、どこかから榊を持ち出して「かしこみ、かしこみー!」 終演が19時。これから始まる落語会もありそうだ。 5月19日記 静かなお喋り 5月18日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |