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客席放浪記

日本演芸若手研精会

2016年2月8日
日本橋劇場

 開口一番、前座さんは柳家小はぜ『天失気』。前座修業頑張ってね。

 「うちの師匠(昇太)、滑舌が悪いところがありまして、何を言っているのかわからない時があります。『くるみ割り人形ゆって』としか聞こえないのが何かと思ったら、『来るときは言って』だったりします」と春風亭昇々
 その師匠から教わったという『雑俳』は、まさに昇太口調。でも滑舌は真似しないでね。

 柳家緑太は、国立演芸場二月中席恒例の鹿芝居に前座時代から出ていたそうで、そのときの思い出をマクラに『芝居の喧嘩』。どさくさに皿屋敷のお菊さんも登場。

 『芝居の喧嘩』を引き継ぐように、桂宮治が高座に上がってマクラもなく噺に入った。なんだこれは『蛙茶番』か?という出だしだったが、権助を呼んで『一分茶番』(権助芝居)。すごくスピーデイで勢いで突っ走る。

 仲入り後、ヒザの位置で出た柳亭市楽が「ゲスな噺です」と始めたのは初めて聴く噺。あとで演目を確認したら『源太の産』という噺。インターネットを見たら、どうやら市楽は桂藤兵衛から教わったらしい。まあいわゆるバレ噺でゲスな。

 トリが三笑亭夢丸『えんぜる』。先代が公募した落語台本の入選作。それを引き継いでいこうという意気は頼もしい。宮治と同じくスピーディで勢いはあるのだが、まだちょっと突っ走り気味かも。だんだんじっくり聴かせるように持って行ってほしいな。

2月9日記

静かなお喋り 2月8日

静かなお喋り

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