小南治改〆三代目桂小南襲名披露興行 2017年10月25日 お江戸日本橋亭 開口一番は、神田みのりで『笹野名槍伝 虚無僧の件』。無礼討ちになりそうになった町民が天秤棒を手に、侍に立ち向かおうとしたその時までで、お時間。続きが気になるな〜。 山遊亭くま八は『動物園』。死んだ虎の皮を被って動物園の檻に入るという仕事の面接に来た男。「檻に入ったことはありますか?」 「はい、殺人未遂の無実の罪を被せられて」。合格! 三遊亭遊喜の『時そば』。有名なサゲを変えてきた。「ひいふうみいよういつむうななやあ、今何時だ?」「へい四つで」「いつむうななやあ、今何時だ?」「へい四つで」「いつむうななやあ。今何度管?」「へい、もう十六文いただきました」。優しいそば屋さんだったんだ。 「衆議院議員選、希望の党ユリコ惨敗でしたね。私はユリコ、嫌いだからよかったけど・・・。希望の党関係者いますか?」。私が緑色のジャケットを着ていたものだから私に向かって「希望の党支持者ですか?」 違う違う。山遊停金太郎、噺は『天狗裁き』。 「デモ隊を見かけましてね。数を数えたら八人。デモ隊の前と後に警備車両が付いている。スローガンは税金の無駄遣いはやめましょう」。三笑亭夢太郎は『寝床』。義太夫が始まる手前で切った。 仲入り後は口上。遊喜が司会で、挨拶は金太郎と夢太朗・ 金太郎「先代は京都出身で上方落語をやってましたが、東京落語とのミックスしたようなものでしたから、さしずめ静岡落語。三代目は生まれも育ちも現在住んでいるのも春日部。春日部と東京の中間ですから北千住落語」 夢太朗は、先代と北海道をツアーしたときの裏話から、三代目が自宅裏の竹やぶから毎年筍を掘って送ってくれるので来年分も催促。 落語家の口上は楽しい。 北見伸&ステファニーのマジック。ロープ、浮遊テーブル、マジックリング。それに誰で観でもきる徳利マジックの種明かし。 新宿、浅草、池袋と披露興行を終えた三代目桂小南。このあと最後の国立演芸場11月中席の宣伝も忘れない。最近新作もやるようになったと始めたのが、柳家喬太郎の『ハワイの雪』。途中、腕相撲大会のチラシを読むところで、客席に来ているご贔屓筋のお客さんの店の宣伝チラシを入れたり、国立演芸場興行のチラシを入れたりといった遊びも喬太郎みたいで楽しい。 ラストにはちょっとウルッとしてしまった、やはり『ハワイの雪』は誰がやっても名作なんだな。 10月26日記 静かなお喋り 10月25日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |