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客席放浪記

2012年10月17日喬太郎、三三、二人会(杜のホールはしもと)

 開口一番は、来月、二ツ目昇進が決まった柳亭市也『金明竹』。頑張ってね。

 喬太郎、三三で二席ずつ。

 柳家三三の一席目は『引っ越しの夢』
 一週間前に月例三三で聴いたばかり。噺家さんは同じ噺を集中的にかける人がいるが、どうもそれに当たってしまったらしい。それでも今夜は最前列真正面から観られたので、表情がよく見られて得した気分。やはり落語は至近距離から観た方がいい。となると、アップが観られるテレビの方がいいということになりそうだが、ナマはやっぱり違うんだよなあ。

 柳家喬太郎の一席目は『幇間腹』
 羽織を脱いで、帯を解くく所作から腹を突き出す一八。喬太郎の膨らんだ腹が波打つ。「お前がどうしてこの噺を演ろうとしたかわかった。あるものは利用しようってことだろ?」に客席から笑いと拍手が。「そんなことで拍手もらってもうれしくなーい! 話芸で拍手もらいな」 この誰が誰に言っているのかわからないクスグリが楽しいんだなあ。

 仲入りのあと、再び柳家喬太郎
 「ちょっと風邪をひいてましてすみません。長野の落語会で打ち上げでいい気持ちになっちゃってキャーキャー騒いで気がついたら裸で寝てまして」
 粗忽者の楽屋話をマクラに『粗忽長屋』。このシュールな噺ってバカバカしいのだけれど、それが軽い乗りにならないと面白さが伝わらないところがある。喬太郎がさすがだと思うのは、マクラからもうそういう世界にしているからで、自然と『粗忽長屋』のふわっとしたおかしさに、こちらが巻き込まれている。

 柳家三三の二席目は『井戸の茶碗』。あらあら、これも先週の月例三三でのネタだ。
 高木佐久左衛門に仏像を売った清兵衛さん。風邪をひいてしばらく仕事を休んでいた。買主が清兵衛さんを捜していると仲間が話しかける。「風邪ひいて寝てた? 打ち上げで騒いで裸で寝てたんだろ?」「(侍に見つかると)腹に針、チャッ、チャッ、チャッと刺されて、首をスパッ!」 ちゃんと回収してる。
 こちらもやはり至近距離で観ると表情がわかって面白い。
 京王線ではるばる橋本まで来た甲斐があった。

10月18日記

静かなお喋り 10月17日

静かなお喋り

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