あかぎ寄席 神田松之丞独演会 2017年4月25日 赤城神社 参集殿 開口一番前座さんは、田辺いちかで『三方が原軍記 湯水の行水』。三方が原の合戦を前にして、ふたりの武将がやせ我慢比べをするといったような内容。滑稽な噺だけど、この後、戦いでふたりとも戦死してしまうんだね。なんとも、やりきれなさを感じてしまった。 神田松之丞の一席目は『真景累ヶ淵 宗悦殺し』。これ、松之亟で聴くのは4回目(今年に入ってからでも3回目)。それだけ得意にしている噺なんだろうし、確かに松之丞の『宗悦殺し』は。60分の噺を15分に圧縮して、ダレ場がない緊迫した構成にしてある。会場もシーンと聴き入っていた。 二席目は『中村仲蔵』。落語では何回も聴いているこの芸談噺、講談で聴くのは初めて。講談になると歌舞伎役者の芸に対する真剣さが、より増す感じ。定九郎が鉄砲で撃たれる舞台の場面は、さすがに講談だとビシッと決まる。 力の入った二席だったが、二席とも、長くて可笑しいマクラ付き。その辺の緩急が松之丞のいいところ。 4月26日記 静かなお喋り 4月25日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |