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客席放浪記

神田松之丞新春連続読み 寛永宮本武蔵伝二日目

2018年1月4日
CBGKシブゲキ

 いよいよ宮水武蔵の旅が始まった。
 第4話は、比較的普段からよくかかる『狼退治』。駕籠かきに無理矢理駕籠に乗せられて箱根越え。しかしこの駕籠かきはたったひとり。駕籠をひとりで担いで山道を歩いて行ってしまう・・・って、もうほとんどマンガ。
 関所に着いてみれば門が締まっている。しかたなく野宿ということになってしまうが、そこに現れたのが狼の群れ。この狼たちが襲ってくるのだが、なぜか松之丞の狼たちはみんなカワイイのが面白い。これを武蔵は二刀流でバッタバッタと倒していく。やがて狼たちは駕籠かきにも襲い掛かるが、この駕籠かきの強いのなんの。素手で狼たちを殴り殺していく。な〜んだ、駕籠かきの方が武蔵より強いんじゃないの? もうここまでくるとマンガと゜ころじゃなくなるが、この駕籠かきの正体というのも荒唐無稽で、口があんぐり。

 第5話『竹ノ内加賀之介』は宿に泊まった武蔵が揉み療治をしてもらおうとした相手が、とんでもない喧嘩好き。療治の最中についに喧嘩になり、相手を二階の窓から投げ飛ばすは、畳は剥がすわの大暴れ。前の『狼退治』といい、てっきり剣豪との勝負が続く武者修行の旅かと思ったら、狼相手と、格闘家が二人続くという展開。

 しかし、第6話『山本源藤次』では、名古屋に住む、守りの剣法の達人と御前試合。死力を尽くした戦いで引き分け。
 ふざけた宮本武蔵物語といわれる『寛永宮本武蔵伝』、楽しいね〜。

 仲入り後は、赤穂義士銘々伝のなかから『大高源吾』。歌舞伎の『松浦の太鼓』でも描かれている、大高源吾と宝井其角との両国橋での別れの噺。おそらくフィクションだろうけど、赤穂の武士は辞世の句を読んだり、謎の句を読んだり、風流でしたなぁ。

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