宮元・落語の会2017 2017年2月12日 本駒込地域センター 開口一番前座さんは、橘家かな文で『松竹梅』。前座修業頑張ってね。 宝井琴調を出すあたり。ここのスタツフはかなりの演芸通。 「彦六の正蔵師匠は、落語家は長屋に住むべきだと、一生長屋暮らしを通した方。そこへいくと私の師匠馬琴は、講釈師は屋敷に住むべきだと言って、立派な門構えの屋敷に住んでいました。私はそこに内弟子として居候していました。よく人は、その屋敷を見て、バッキン(馬琴)ガム宮殿と言っていましたが」 ネタは『義士銘々伝 赤垣源蔵徳利の別れ』。「卍巴と降る雪のなか・・・」から始まる。講談で使われる難しい表現。神田松之丞がこの言い回しを、よくマクラで笑いに使う。どうも講談の場合、雪は必ず「卍巴と降る」らしい。 橘家文蔵は『化け物使い』。日本橋霞町桂庵の千束屋のところから始まる、長い丁寧なバージョン。さぞかし文蔵の事だから、人使いの荒い隠居のキュラを、凄みのある人物にするのかと思ったら、案外普通にやっていた。この軽さがないと、この噺は面白くないってことなのだろうな。 二人とも長講で一席ずつ。贅沢な会だった。 2月13日記 静かなお喋り 2月12日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |