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客席放浪記

2012年7月4日一之輔の無茶ぶられ・その一(座高円寺)

 オープニング・トーク。この会の趣旨説明。ゲストに出る先輩が、古典落語に「こういうアイデア入れて演って欲しい」という要求を一之輔に出し、それに答えるという企画。
 一回目の今日は『初天神』。ゲストは、三遊亭白鳥と、林家彦いち。彦いちが出した、『初天神』を政談ものにするというアイデアを取り入れたということが説明される。

 無茶ぶられ企画の前に、三人がそれぞれ落語を一席ずつ。

 まずは春風亭一之輔『茶の湯』。自己流茶道に目覚めてしまった隠居と定吉が、ある日お告げを受け、「風流を広める」という危険思想を持つ怪しげな宗教団体っぽくなってしまう。アハハハハ。玄関に「目覚めよ!」なんて貼り紙がしてある。ウハハハハ。どうみてもマトモとは思えない、お茶もどきを前に躊躇する善人に、「自己を解き放つのです!」 凄いね、一之輔。

 今回のゲストふたりは、この日、白鳥浅草トリ、彦いち鈴本トリを休んでやってきたとのこと。ごくろうさまです。

 林家彦いちは、無茶ぶられした体験談から、SWAで昇太に「女子柔道の噺を創れ」と無茶ぶられして出来たという『青畳の女』。憧れの先輩に気にいられようと、わざと負けた女子柔道選手。その先輩から「弱い!」と言われ、「弱い? それは21人抜きで真打になったのに『まだまだね』と言うようなものよ!」と、先輩を巴投げ。

 三遊亭白鳥『恋するヘビ女』。彼女に告白しようか悩んでいる少年に、叔母が告白するにはタイミングが必要だと、恋の手ほどきをする噺。学校の屋上で『夜明けのスキャット』を口ずさんでいる小学生の女の子が今時いるかどうかは疑問だけど。フハハハハ。

 さて、仲入り後は、いよいよ春風亭一之輔の、無茶ぶられ『初天神』。題して『初天神団子屋政談』。一之輔の『初天神』はもう十八番となっている演目。序盤はいつもどおりで、団子屋まで演って、そこから団子屋と親子の政談ものになる。団子の蜜を舐め取って、蜜の壺に団子をつけたという直訴状に大岡越前、「くだらねえことで来るなよ!!」ごもっとも。ハハハ。子供自ら「遠島にしてくれ。島に行きてえ。自然がいっぱい」。そこで奉行が取った行動は、この子と一緒に初天神に行くという事。可愛げのない子供がどうなったかは・・・。この噺、またどっかで演るのかなあ。アハハハハ。

7月5日記

静かなお喋り 7月4日

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