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客席放浪記

六区の空の下に

2014年10月10日
雷5656会館ときわホール

 めおと楽団ジキジキから案内を貰って、今年もにんげん座公演へ。今年は、めおと劇団ジキジキは裏方に回っていた。休憩時間には、きよしさん、客席に出てきてラムネ売り。ごくろうさまです。それでも、謎かけをかますサービスぶり。
 「人生」とかけて、「靴下」ととく。
 そのこころは、「長い」のも「短い」のもあるでしょう。
 ちょっと、ゆーとぴあのゴムのネタを思い出すが、その続きがある。
 「はかない」のもあるでしょう。
 うん、しみじみ。

 今年は『懐かしの浅草3部作』最終編。去年が戦争中の話だったから、今年は戦後の話。東京大空襲によって10万人以上の人が亡くなり、東京は焼け野原になってしまう。イントロ部分は本当に怖い。そこから、戦後、戦地から戻ってきた人たちによって、浅草六区のレビュー小屋[大正座]が復活し、栄えていく物語。そこに、歌、踊り、デキシーランドジャズバンド、マジック、コントなどが挟み込まれるという、レビューそのもののステージ。ちょっとレトロな感じが、客層にぴったりか。

 一応、人情喜劇のような筋立てもあるが、レビューとして楽しめれば、それでいいんだと思う。グレース美香や大原まり子の歌う『テネシーワルツ』や『オール・オブ・ミー』は、英語の歌詞で歌っていて、歌詞の内容をちゃんと把握した歌い方で好感が持てた。こういうの歌うとき、やたら上手く歌おうとして、おかしな歌い方になってしまう女性歌手が昔はずいぶんといたものだ。悲しい歌を歌うのに、微笑みを浮かべてかっこつけて歌うなんて、解釈が間違っているもの。

 しかし歌の上手さは、アコーデオンを弾きながら歌う遠峰あこに持って行かれてしまった印象。流しをやって場数を踏んで実力を積み上げてきた成果だろうな。

 小出芳明とデキシーショーケースが『世界は日の出を待っている』を演ってくれたのはうれしかった。私がデキシーの中で一番好きな曲。

 古谷敏は、あいかわらずウルトラマンネタを入れてくる(笑)。

10月14日記

静かなお喋り 10月14日

静かなお喋り

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