二楽劇場 第十一幕 2013年8月7日 内幸町ホール 毎年夏に、紙切りの林家二楽が催している『二楽劇場』。行きたい行きたいと思っていながら、一度も行かれないままでいた。今年は念願かなって、ようやく行くことができた。 まずは普通に紙切りが始まった。二楽の鋏試しはいつも『桃太郎』だが、今日は初期の頃切っていたという『浦島太郎』。『浦島太郎』はハッピーエンドにならない童話だということを指摘されて止めただとか、最初はガラパゴス諸島にいるようなゾウガメのような亀に跨っていたとかの裏話をしながら切っていく。 そのあともお客さんからの注文で、『東京スカイツリー』『あまちゃん』『地球』『猫』『盆踊り』『カエル』などを次々と切っていくのだが、切りながらもずーっと喋りっぱなし。紙切りをしながら、よくしゃべり続けられるものだが、それがまたすごく面白い。紙切りはいらないんじゃないかと思えるほど。もっともそのほとんどはインターネットに書けそうもない事。気が付いたら一時間くらいやっていた。 以前にやった『二楽劇場』の内容をスケッチブックで紹介してくれてから、スライドショー。この一年間で、あちらこちらに行ったときに撮ってきたスナップ写真を映写して、柳家喬之助と、あれやこれや話す。いとうせいこうとみうらじゅんのスライドショーを思わせる珍ネタで爆笑させる。この会は、絶対誰にも落語をやらせないという会なので、喬之助の出番もこれだけ。 さらには、アンケート紙切り。これは事前にお客さんから、お題のエピソードを書いてもらい、それを紙切りで表すというもの。今年のお題は『ありがとう』。やはり家族へのありがとうが多くなるな。 第二部はゲストが登場。お囃子の恩田えり。ちょっと変わったことをしようということで、『相合傘』を切る横で、自由に三味線を弾いてもらう。さらに『相撲甚句』を弾いてもらって『藤娘』を切る。上半身が藤娘で下半身が相撲取りというオチが付いた。さらに、いつもはお題が出て紙を切り始めると三味線がそれにちなんだ曲を弾いてくれるが、三味線の曲に合わせたものを切るといった趣向。『栄冠は君に輝く』が流れて、もちろん高校野球の胴上げ。恩田えりも、横で身体を揺らしながら三味線わ弾く。 ラストはお馴染みの切り絵スライドショー。旧作2本に新作3本を加えた5本たっぷり。開演が18時半で終演がもう21時20分ごろになっていた。 8月8日記 静かなお喋り 8月7日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |