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客席放浪記

第七回客席王選手権

2014年10月25日
池袋演芸場

 落語はやらず、大喜利だけをやろうという企画。出演者は毎回、そのときに空いている人が出るらしいので変動する。今回は、緑君、正太郎、百栄、市弥、丈二、かゑる、三三、小せん、玉の輔、ロケット団、窓輝、鬼丸、喬之助で、司会が文左衛門。

 いわゆる『笑点』なんかでやっているやつだが、あれなんかは前もってお題を作って、先に回答者に渡しておいて、答えを考えてきてもらうんであろうことは想像が付く。実際、私だって中学校の文化祭でクラスの仲間を集めて、大喜利と称して出た事がある。お題と答えはすべて私が台本を作って前もって渡しておいた。でもこの台本を作るのはけっこう苦労したのを憶えている。お題を三つ作って、答えを10個ずつ考えた。これに三日間かかった。その場で考え付くなんて絶対に無理だと思っていた。

 しかしどうやら、この催しはガチらしいのである。前もってお題を知らせることも無く、高座に上がっている人たちが、その場で考え、さらに回答している人にチャチャを入れて盛り上げる。どういう脳をしているのか、まあ、こういうことにかけては凡人じゃない。

 「こんな寄席はいやだというのをあげてください」「行列の出来る店と出来ない店の違いは」「恐怖を感じる瞬間はどんなとき」「聞き間違えをしてしまう言葉」「バカにされていると思った瞬間は」「大相撲宇宙場所初日に起こったハプニングとは」「有名人の最期の晩餐の内容は」「何で捕まりました。犯罪名は」「有名人と行く絶対に行きたくないツアー」「壁ドンをやってひと言」「アルファベット三文字言葉の意味づけ」「外国の地名を織り込んで都々逸を作れ」
 私などその場で出来そうなのはほとんどない。最後の、都々逸を作るなんて言うのは、かなりの難問だろう。それをこの人たちはやってのけてしまう。これはもう才能ですな。

 玉の輔の回答はほとんど下ネタだし、『笑点』みたいに放送はできない。さらに危ないネタも多くて、オフレコでしょ、これってのがバンバン飛び出す。もうまさに池袋秘密クラブ状態。

 それで今回は、回答が一番きれいだった丈二が優勝。

 落語より笑える・・・と言っては失礼か。でも楽しいもんだねぇ。また次回も行きたくなってしまった。

10月26日記

静かなお喋り 10月25日

静かなお喋り

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