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客席放浪記

第三十三回 十七日寄席

10月18日
東京大神宮 研修所3階セミナールーム

 毎月一度、十七日に行われている会。今月は瀧川鯉朝ということで、行ってみる気になった。

 開口一番前座さんは、瀧川鯉ん『動物園』。前座生活1年半。漫才から転向してきた人だから、マクラも面白いし発声がしっかりしている。ライオンやトラの鳴き声も迫力がある。これは楽しみな人が落語界に入ってきたものだ。前座修業頑張ってね。

 東京大神宮は縁結びの神様なのだそうで、境内は若い女性の姿ばかりが目に付く。会場が隣のビルだとわからず境内をウロウロしてしまったら、瀧川鯉朝言うところの「場違い」「招かれざる客」状態。男が行ってもおかしくないけれど、もう老人の部類に分類される私は、やはり気恥ずかしい。そんな縁結びの神様の場所に相応しく一席目は『崇徳院』。コンパクトに演れば15分で収まる噺を、ギャグをテンコ盛りにして30分の噺に。鯉朝本人はこれを『崇徳院MAX』と名付けているらしい。ちなみに鯉朝には『崇徳院・裏バージョン』というのもあるそうで、サワリを披露してくれたが、こういう場所ではやりにくそうな噺。鯉朝の『崇徳院MAX』は以前にも一度聴いている。「背を速水・・・」が「蝉クジラ 岩にもたれて 昼寝する」になってしまう爆笑篇。

 今回の模様は録音をしている。そのために下手なことは言えないらしい。固有名詞が出てくるとまずいので、そのところを変えて、二席目は『街角のあの娘』。み○み千住を東千住。ふ○やのぺ○ちゃんを○しやのへ○ちゃんに変えて演るのだが、つい元の名詞を口にしてしまう箇所も。今回もハッピーエンド・バージョンだった。ハッピーエンドじゃない方が私は好きなのだが、縁結びの神様の場所とあっちゃあハッピーエンドにしないとまずいかもね。
 ちなみにこの日のために、小学生の男女の小さな恋の物語を作ろうとして間に合わなかったとの事。ぜひいつか聴いてみたいなぁ。

10月18日記

静かなお喋り 10月17日

静かなお喋り

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