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客席放浪記

炉ばた寄席(五千回記念)

2016年2月16日
新橋・炉ばた

 新橋の[炉ばた]という居酒屋で、昭和40年代から続いているという落語会。現在は毎週火曜と土曜に行われている。今日はその五千回記念の日。五千回とは只事じゃない。桁外れだ。今や方々で落語会は行われているが、こんなに長く続いているのはここだけだろう。

 別に落語会としての木戸銭というものはなく、店での飲食代のみ。居酒屋で飲んでいたら、店の中で落語をやっていたという形。
 予約を入れておいたら、もう席がもう決まっていて案内された。焼酎のソーダ割(まあ酎ハイってことですね)を貰って、(身欠き)にしんの蒲焼、鮭トバなどを頼む。友人と雑談を交わしているうちに、酒樽の鏡開きが始まった。桝に酒が注がれ、お客さんに行き渡ったところで乾杯。私は落語を聴くときにはお酒は滅多に飲まない主義なのだが、今日は別。落語を聴く前からこんなに酔っぱらってしまったのは初めて。

 今日の出演者は、円楽党の三名。先代円楽と親交があったようで、円楽党からの出演者が多いらしい。

 三遊亭楽京『初天神』だが、飴のところまで演って下りてしまった。マクラも入れて10分程度だったのではないだろうか? こんな短い『初天神』は初めてだった。

 三遊亭楽麻呂が、炉ばた寄席のことについて語りだす。なにしろ昭和40年代から続いている落語会。なんと人間国宝先代柳家小さんも、この高座に上がったそうだ。へ〜、すごいなぁと思っていたら噺に入らず、そのまま下りてしまった。楽麻呂も10分程度。

 三遊亭楽松『金明竹』。使いの人の口上の言い立てがすごく早いよ。これも10分程度。

 これで落語はおしまい。な、なんだこれは。三人とも真打というのに、軽い前座噺ばかり、それもかなりの短縮版。しかし今日は特別な日。お祝いの会が始まる。

 ビンゴゲーム大会。商品は独演会ペアチケット、お酒、手拭いなど。う〜、欲しいぞ、欲しいぞ。楽松が読み上げる番号を耳を澄ませて聞き、当たっている番号をくり抜いて行く。順調順調。あっという間にリーチだ。これなら何かしら貰えるだろうと思ったのだが、何しろクジ運の弱さだけは自信があるところ。そんなものに自信をもってどうするんじゃというところだけど、ダブルリーチ、トリプルリーチがかかっても、あとの一個が当たらない。あちこちから「ビンゴ」の声がかかり、ついに商品が全てなくなって終了。グスン。やはりクジ運のなさはいかんともしがたいなぁ。と思っていると残念賞にチョコレートが貰えた。どうやらバレンタインデーにお店が配ったものの残りらしい。ううう、なんて優しいお店なんだろう。

 樽酒はまだ余っているというので、さらに貰って飲むうちに、ついに酩酊状態に突入。酒、弱くなったなぁ。このあと大喜利が始まったのだが、まるで憶えていない。三本締めがあってお開き・・・だったと思うのだがよく憶えていない。とりあえずそれらしき写真があった。

 いやあ、楽しかった。[炉ばた]さん、炉ばた寄席五千回おめでとうございます。これからも六千回、七千回、一万回と続きますように。

2月17日記





















静かなお喋り 2月16日

静かなお喋り

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