気になる三人かい・・・ 柳家花緑、柳家喬太郎、桃月庵白酒 2018年3月2日 昨日観たばかりの白酒が今日はここに出ている。喬太郎も今週観るのは三度目。我ながらいったい何やってんだろうと思うのだが、同じ週に観る落語会に同じ演者が固まってしまった。それでも会によってこの人たちは別印象になるから面白い。 今日は花緑か加わったことで、やや上品(?)になったか。花緑がマクラで「声の大きい二人とおぽっちぉまの会」と言ったのが、妙に的を得ている気がする。 開口一番は花緑の弟子、二ツ目の柳家圭花で『狸釜』。『狸札』や『狸賽』はよくかかるが『狸釜』は珍しい。サゲがわかりにくいからかな。 月曜、火曜と観て、今週三回目の柳家喬太郎。月曜や火曜の時より余所行きムードか。ピョンチャンオリンピック、大相撲のマクラから『花筏』。古典をあまり崩さずに演じたのは、トリの花緑への流れを壊さずにという配慮かな。 桃月庵白酒は得意の『松曳き』。忘れっぽい殿様に、同じく忘れっぽい三太夫が加わると、尋常でない狂気の世界に突入する。固有名詞が出てこなかったり人の名前を間違えたりって、トシ取ると多くなるが、このふたりは、そんなことお構いなしなんだね。 トリの柳家花緑は『愛宕山』。前の二人は、弾けようとすれば、いくらでも弾けられる落語をする。花緑はそれに対抗するつもりだったのか、やたら騒々しい幇間が出てくる噺を選んだようだ。ただ自分でも「おぼっちゃん」と言っているせいか、幇間にガツガツして下世話な感じがあまり出ていない。そういう意味で、きれいな『愛宕山』。 3月3日記 静かなお喋り 3月2日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |