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客席放浪記

Sarachi 11(大森カンパニープロデュース)

2015年8月6日
下北沢・シアター711

 東京ヴォードヴィルショーの大森ヒロシによるコント公演。

『別な意味で助けて』
 軽装登山をしていた男が崖から滑り落ちたのを目撃した男が救助隊に通報する。数十人規模の重装備の救助隊が危険な斜面を降りていくが、落ちたはずの男はピンピンして崖の上から何事かと見ている。

『明日に向って舞え』
 警察に追われた二人組。民家に立てこもるが・・・。二人組の首謀格の男は和服姿の日舞の師匠らしき男。常に日本人の美しい所作を忘れてはならないと言い、おかしな動きを繰り返す。

『へぇ〜に至る病1』
 何事にも感心してしまう病気にかかってしまった男。ところがこれが伝染病。医師や看護師や病院中の人たちみんなに感染してしまう。

『夫婦柔道』
 夫婦喧嘩を柔道で表現。結婚一年目、結婚十二〜三年目、結婚三十五年目超の三組の試合。

『SP〜浜辺の出来事〜』
 浜辺でスイカ割りをしているカップル。そこへ純粋培養されたSP三人組が現れる。喧嘩になりそうになるカップルの危害を与えられそうな側をガードする。

『ハラさん』
 拳銃を突きつけ大声で喚きたてるヤクザ。後ろにいる子分が兄貴に向って、その言葉はパワハラになるとか、モラハラになるとかセクハラになるとか、ひとつひとつダメ出しを入れる。

『ショーガール』
 社長から社内の宴会でなにか余興をやれと言われた女子社員たち。何もできないから断ろうとするのだが、だんだんとその気になって行ってしまう。

『PPM&D』
 結婚式の余興に新郎が歌う『てんとう虫のサンバ』の伴奏を稽古している四人組。しかし、演奏しながら四人が意識しないままに変なことを声に出している。

『へぇ〜に至る病2』
 なんにでも感心してしまうという感心病という伝染病に院内感染してしまった病院。なんとか治そうとするのだが、この病気には驚くべき特徴があった。

『晴ちゃんお願い』
 東京に出て行こうとしている娘。東京は怖いところだからと護身術を教えようとするお父さんだが、反対にコテンパンにやられてしまう。

『時空戦士』
 タイムマシンを発明したという博士。しかし60秒しか過去に戻ることはできないという。そのことに助手は疑いを抱く。

『祝電の行方』
 結婚式の祝電を読む司会者。しかしどれもこれも暗い内容ばかり。そして余興の時間になり、新郎の後ろに伴奏をする四人組が登場する。

 一時間半ほどのコントライヴ。古いタイプのコントでもなく、かといって今の若いお笑い芸人のコントでもなく、演劇系のコントとも少し違う。東京ヴォードヴィルショー系のコントとしかいいようがない。それに合わせてか客席の年齢層も50〜60代のインテリ層といったところか。いろんなコントがあるけれど、それぞれ棲み分けがあるようだ。

8月7日記

静かなお喋り 8月6日

静かなお喋り

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