2012年9月23日高度勢朝の会(池袋演芸場) 開口一番。前座さんは林家まめ平で『真田小僧』。頑張ってね。 初音家左橋は『禁酒番屋』。『真田小僧』では、子供が「糠みその樽に小便入れちゃうぞ」という台詞があるが、『禁酒番屋』は小便を飲ませちゃう噺。可笑しいんだけど、汚えーなあ。 「ただ今は、実に爽やかな落語でしたが、一斉におしっこをする競技があるのをご存じですか? にょーい、どん!」春風亭勢朝、今日も絶好調で『小言幸兵衛』。妄想の世界に入っちゃう幸兵衛さん、「そうなると心中が起こるよ。駆け落ちだ。駆け落ちったら矢切の渡し。♪つれて逃げてよ〜 ついておいでよ〜 矢切から柴又で京成線。金町で常磐線に乗り換えて逃げるんだけど、常磐線は水戸までしかいかないから、大洗海岸だ。とんだおおあらい。そこから東尋坊へ行くんだよ」 「どうやって行くんですか?」 「いいんだよ、自殺や心中は東尋坊と決まってるの!」 仲入り後は柳家一九。先代林家三平の三十三回忌法要が先日行われたが、それにちなんで三平のエピソードがマクラ。みのもんたに「売れるということはどういうことですか?」と問われて「名前を呼び捨てにされることです」と答えたそうな。そういえば三平師匠っていうふうには、あまり呼ばれていなかったような気がする。ネタは『一目上がり』。 春風亭勢朝のもう一席は、お馴染み楽屋話から始まる。今日は川柳川柳。なにしろ逸話の多い人だが、勢朝にかかると輪をかけて面白くなる。どこまでが本当で、どこからが作りかわからないのが、この人の凄いところ。とてもインターネットには書けない。ネタは一転して人情ネタの『井戸の茶碗』。とはいえ、勢朝だもん、一筋縄ではない。けっこう危ない時事ネタがところどころに挟まる。なにしろ『放送禁止落語会』のメンバーだった人だもん。 9月24日記 静かなお喋り 9月23日 このコーナーの表紙に戻る |