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客席放浪記

シベリア少女鉄道
Are you redy? Yes, I am.

2015年11月27日
下北沢駅前劇場

 19世紀のロンドン。ある家に住むお嬢さんクラウディアは名探偵として、その名も高い。今日も消えたお守りの謎を解いてもらおうとエドワードとマリーのカップル、そして別の事件の謎を解いてもらおうとやってきたバートン刑事がクラウディアの部屋にやってくる。ほかにクラウディアの父親ブライアン、メイドのレベッカも一緒。話を聞いたクラウディアは、ものの見事にこれらの謎を推理して、謎を解き明かして見せる。やや気になるのは推理を語る時のクラウディアの、勿体付けた言い回しや、クサくなりがちな喋り方。

 100分間の上演予定の、ちょうど半分。50分が経過したところで突然、芝居が別方向に動き出した。シベリア少女鉄道の芝居を毎回楽しみにしてきているお客さんは、「いよいよ始まったな」と思う瞬間。前半はこのための長〜い前振り。

 シベリア少女鉄道の芝居は、この仕掛けのアイデアが命のようなところがあり、それをネタバレさせてしまうと意味がなくなるので書けないし、書かない。今回のは、この劇団にとってまったく新しいアイデアのものというわけでもない。最近よくやっているアイデアを、ヴァリエーションをちょっと変えてみたという感じ。『あのっ、先輩・・・ちょっとお話が・・・ダメ!だってこんなのって・・・迷惑ですよね?』にも近いし、『ほのぼの村のなかよしマーチ』にも共通するとこがあるし、前回の『この流れバスター』もいうなればこのアイデアといえる。こんな、今までシベリア少女鉄道を見たことのない人にはなんのことかわからないことしか書けないのは申し訳ない。でも、そういう芝居なの。

 前半で出てきた台詞が後半になると、まったく別の意味になるという仕掛けなど、うまくできている。もっともこのところのシベ少のやり口から前半が終わるあたりから、「この台詞はきっと仕込んでるな」と思えるところがあってニヤニヤしてしまったりしたのだが。

 今回もカーテンコールなし。突然終わってしまうので、以前は客席からも拍手がなかったが、最近は拍手が起こるようになってきた。

 さあて次回は来年6月。今度はどんな手で来るのか。またここ最近の仕掛けを、さらにひねってくるのかな?

11月28日記

静かなお喋り 11月27日

静かなお喋り

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