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客席放浪記

深夜寄席

2015年3月7日
新宿末廣亭

 「名古屋で知り合いの結婚式の司会の仕事がありまして行ってきました。ギャラが五万円。でも知り合いですのでご祝儀に三万円包みました。名古屋までの往復が二万五千円。五千円足が出てしまいました」。春風亭昇々『湯屋番』

 山遊亭くま八は学生時代の友人アブラヤくんをモデルにした新作落語。彫刻をやっているアブラヤくんがアラブの国にやってきて、そこの国の人と交わすトンチンカンな会話。

 神田真紅のやった『名月若松城』というのは初めて聴いたが面白い噺だなぁ。城主とその家来が相撲をとるという噺なのだが、家来がやたら強くて城主はどうしても勝てない。ほかの家来たちは、城主に手加減をして花を持たせているのだが、この家来は一旦取り始めてしまうと加減ができなくなってしまう。こういう噺は恰幅のいい男がやると映えると思うのだが、女性がやってもコミカルになるものだなぁ。落語でもやる人がいるらしいから三遊亭歌武蔵がやったら面白くなりそう。

 「去年の節分に恵方巻きを買いました。閉店間際のスーパーで三割引きになっていたやつ。『仕事が増えますように』とお願いしながら食べました。そうしたら、そのおかげかこの一年で仕事の数は増えました。でもギャラは三割減りました」。トリの春風亭笑松は、この春に真打昇進。今日が深夜寄席最後の出番だそうだ。今日の『長屋の花見』は明るい演出でいいね。真打昇進、おめでとう。

3月8日記

静かなお喋り 3月7日

静かなお喋り

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