シソンヌ単独ライブ cinq 05 2016年7月17日 本多劇場 ついに演劇の聖地、本多劇場に進出したシソンヌ。より演劇寄りのコントになっているのかと思ったらば、堂々と自分たち流のコントの道を貫いていた。まあ最後のコントだけは、ほかのものといささか異質。題材が題材だから、演劇的に料理するしかなかったのかもしれない。 新作コント8本。正式なタイトルは不明だが、私のメモには、こう記してある。 『民泊』 『インターネット塾講師』 『明るいひきこもり』 『はばあの罠』 『天ぷら』 『家具屋』 『ヒーロー・インタビュー』 『自殺』 最初の三つは今話題になっている題材。どれも切り込み方が独特。とくにひきこもりの扱いが、いかにもシソンヌらしい。34歳になっても、家に引き籠って働こうとしない男。しかしまったく罪悪感を感じていないようで、「オレ、最近、太ってきたみたい」と、ガリガリの体のじろうに言われると説得力がない。しかし能天気なアラサーひきこもり息子って、いるわけないと思いながら、こんなひきこもりって楽しいだろうなと思ってしまう。まあ私も今はそんな生活だからね。 一番テレビ向きかなあと思うのは『天ぷら』。居酒屋に入ったら、出てくる料理が全て天ぷらだったというネタ。天ぷら屋やりゃいいじゃん。胸やけ必至。 ライヴの楽しさを感じたのは『はばあの罠』。ちょっとした、お化け屋敷演出。 コントとコントの間の暗転がびっくりするほど速い。そこそこの大道具を持ち込むのと、舞台袖でしっかり着替えて出てくるのだが、よくそんな短い時間で転換できるものだと感心してしまった。 もうすでに、来年4月にも本多劇場5日間の公演か決まっている。今一番真剣にコントに取り組んでいるコンビはシソンヌかもしれない。 7月18日記 静かなお喋り 7月17日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る゛ |