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客席放浪記

林家たけ平独演会

2018年5月19日
亀戸文化センター・カメリアホール

『道具屋』 林家彦星
『たがや』 林家たけ平
『時そば』 林家たけ平
〜仲入り〜
ハーモニカ漫談 青空たのし
『八五郎出世』 林家たけ平

 二年前に真打昇進した、たけ平。最後に聴いたのは、まだ二ツ目だったころで、二年半ぶりかな。あいかわらず声が大きくて、豪速球の直球勝負という感じの落語をやっている。
 地噺を得意とする人という印象があって、台詞より描写が主体の『たがや』は、この人らしさが出ていた。
 お客さんに対して、丁寧な物言いの話口調ではなく、ぶっきらほうでため口のような言葉遣いで話す。これは私は嫌いじゃない。ただ、お客さんのほとんどが高齢者で、なかには気分を害するお客さんもいるかもしれない。そこは損している気がする。
 そのため口をきくような口調が、うまくはまった『八五郎出世』。べらんめえで、ぞんざいな八五郎が殿様にため口をきく姿が、たけ平に重なる。
 懐メロ好きだそうで、ゲストはハーモニカ漫談の青空たのし。戦前戦後の歌謡曲をハーモニカで演奏。客席から歌い声が流れる。やはり70代以上のお客さんが多いようだ。このくらいの歳の人って、思わず歌っちゃうんだよね〜。
 昭和初期世代のお客さん、懐メロ、そんな会場でため口をきく若手落語家。なんとも不思議な空間だった。

5月20日記

静かなお喋り 5月19日

静かなお喋り

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