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客席放浪記

田中が考え中〜第2幕〜

2013年1月29日
本多劇場

 アンガールズの田中が作・演出したロングコント三作目。一昨年の第0幕は観ていないが、去年の北沢タウンホールでの第1幕は観ている。

 ロングコントって何だ? と思うけれどようするに喜劇らしい。Wikipediaによると、コントというのは「笑いを目的とする寸劇」となっているから、ロングコントというのはよくわからない。田中が名付けたものかもしれない。ようするに、演じるのが役者ではなく、お笑い芸人だから、こんなネーミングにしてるのだろうか。

 鬼ヶ島野田、キングオブコメディ高橋、ドランクドラゴン鈴木、ヒロシ、ロッチ中岡、オードリー春日。コントや漫才をやっている彼らはみんな好きだから観に行ったが、これはそういったネタを披露する会ではないので、ちょっと勝手が違った。お笑い芸人が喜劇を演るということからすれば、これは松竹新喜劇あたりのものに近い。その手のものが苦手な私にはますます辛いものがある。しかも1時間40分もある。

 もともと役者たちではないから、芝居とはまた違ったものと捉えたとしても、やはり物足りない。笑いがいつもやっているようなコントや漫才と違って、どこか空回りしているような気がする。一番笑いが来るのは出演者のプライベートを織り込んだ楽屋オチみたいなツッコミ。高橋の痴漢冤罪事件なんてもう5〜6年前の話だろう。春日の女性問題に触れると、客席の大半を閉める若い女性からは爆笑が起こる。こういう本筋とは関係ないところばかりが受けている感じだし、タレントもそれをネタにされて半分喜んでいる節さえある。

 前回の第1幕は、嫁不足に悩む島の若者たちが、花嫁募集イベントを開く話。そこに参加してきた女性はただ一人だけ。それも実は結婚詐欺師だったという設定で、割と面白く観られたが、今回の会社を舞台にした話はいささか退屈だった。

 アンガールズ田中のファンや、お笑いタレント好きの人にはこれで面白いのだろうが、私は次回はパスかな。

1月30日記

静かなお喋り 1月29日

静かなお喋り

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