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客席放浪記

第17回東京03単独公演
『時間に解決させないで』


2016年2月27日
KAAT神奈川芸術劇場ホール

『同期会』
 3人が居酒屋で飲んでいる。話題は最近の若い奴らは、何か注意すると「違うんですよ」と言い訳をする。さらに言うと「それはわかってるんです」と口答えするということで盛り上がっている。しかし、このまえふり通り、角田と豊本は「違うんだよ」「それはわかってるんだよ」を繰り返すことになる。

『旅の達人』
 また3人が居酒屋で飲んでいる。海外旅行に行ったことがあるかという話になって、ハワイやらグァムやらへ行ったというなかで、豊本は海外旅行はオマーンに一度行っただけと言い出す。単なる観光旅行で、一度だけ行ったのがオマーンってどういうこと?ということになるが、しかもこの旅行、両親の銀婚式旅行。「銀婚式なら草津連れてけよ!」

『防犯』
 見るからに怪しい人物飯塚がコンビニにやってくる。無言でカラーボールをぶつける店員の角田。飯塚は確かに自分は強盗目的で入ったが、何もしないうちからなんでカラーボールをぶつけるんだと迫る。結局、洗濯代という名目でお金を払うことになるコンビニ側。

『20年来の友人』
 長年、苗字で呼んでいた友人の名、突然下の名前で呼ぶことの戸惑い。

『角田の秘密』
 オフィス。飯塚と角田が話している。実は角田の妻が手術のため入院中。子供の面倒もみなくてはならず、今は大変なんだと明かす。でもだからといって会社に迷惑はかけられないので、このことは内緒にしておいてくれと釘をさす。そこへ上司の豊本がやってきて、角田が責任を持たされた仕事にミスがあったことを指摘。上司はカンカンに怒っている。家庭の事情もあって、うっかりしたミスだったとしたい角田。飯塚に、例のことを上司に言ってやってくれと合図するが無視される。

『5年分の思い』
 恋している相手の豊本(女装)に告白する角田。5年間、告白したくてたまらなかったのだが、ついに言えたのだ。角田は告白できた自分に酔っていて、相手のことはを無視しちゃってる。そこに飯塚がやってくる。角田は飯塚に今、やっと告白できたことを報告する。「で、相手の返事は?」「まだ聞いてない」。そのまま自己陶酔に陥り続ける角田。当初はまんざらでもない顔をしていた豊本もだんだん顔つきが変わってくる。

『許せる心』
 喫茶店のマスター角田が客の飯塚に話をしている。アフリカに旅行に行ったとき、コーヒー農園で働いている人たちに出遭った。彼らは一生懸命コーヒーを栽培してもいくらの金にもならない。しかし彼らは自分たちが作ったコーヒーを喜んでくれる人がいれば、それで幸せだと言う。それで自分は人を許す心を学んだといった内容。すると飯塚は、その話を自分の知り合いの人にも話してやってくれ、今連れてくるからと言う。そして連れてきたのが豊本。この豊本の顔を見て角田の態度が豹変する・・・。

 ここまでが本編。そのあとは、3人のやりたいこと公演。この日は角田のコーナー。途中、コントの合間にビデオ上映があり、そこで角田が歌った歌を、そのときにバンドで手伝ってくれたメンバーをもう一度呼んでの生演奏。ギター、キーボード、ベース、ドラムス、トランペット、それにコントのなかでも使われた中国の楽器ヤンチン。ヤンチン奏者との音楽ギャグなどもあり盛り上がった。プロのスタジオミュージシャンの集団らしく、演奏は見事。やりたいことやれて角田も満足そう。そりゃあこれだけのバンドをバックにして歌えれば、気持ちいいでしょ。

2月28日記

静かなお喋り 2月27日

静かなお喋り

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