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客席放浪記

東京03寄席

2017年6月17日
草月ホール

 各組コント2本ずつ。
 タイトルは、私が便宜上付けたもの。

1巡目
卯月『毒づくふたりのオッサン』
ラバーガール『偽サイン』
マツモトクラブ『三者面談』
かもめんたる『演技指導』
さらば青春の光『動機』
東京03『電車が来ない』

2巡目
卯月『募金』
ラバーガール『私服』
マツモトクラブ『新人研修』
かもめんたる『フードファイター』
さらば青春の光『居酒屋』
東京03『告白』

 やはり先日、単独ライブでも観た、さらば青春の光の2本のコントがずば抜けて面白い。東京03の飯塚も、この2本で『キング・オブ・コント』に出れば優勝するだろうと言っていたが、2本とも尺が10分以上ある。『キング・オブ・コント』は持ち時間4分。短く詰めればいいだろうと言われるかもしれないが、あれはやはりそのくらいないと面白さが伝わらない。テレビの場合、3分が視聴者が見ていられる限界らしく4分でも長いくらいなのかもしれない。しかし本当に面白い笑いというのは、ネタ振りの部分が必要で、それがあってこそ爆笑に繋がる。一本目の『動機』は、始まってしばらくはシリアスな芝居が続く。「なんなのこれ?」と思われる部分なのだが、これがあってこそ、あとの展開がクレイジーになっていく。つまりネタ振りの部分で、これが重要なのだ。本当に面白いコントを観たかったらライブに行くしかない。

 そこへいくと、ラバーガール、マツモトクラブは時間配分もうまいから、もう少し縮めれば4分に納まるし、それでも面白い。

 難しいのは私は好きなのだが、かもめんたる。1巡目のネタは、学芸会で『桃太郎』を演じる息子に父親がダメだしするコント。いかにも演劇の稽古現場で演出家が口にしそうなことを言い出すのが可笑しい。2巡目のネタは、単独ライブでも観た。偶然車内で目撃したカップルをモデルにしたものだそうだが、コントとして観るには、いささか気味悪い。これも尺から言っても内容から言っても『キング・オブ・コント』には向かない。やはり、かもめんたるもライブに行くしかなさそう。

 結成2年目というトリオ編成の卯月は、初めて観た。3人ともまだ若い。コント作りにまだツメが荒いところもあるが、これからが楽しみ。

6月18日記

静かなお喋り 6月17日

静かなお喋り

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