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客席放浪記

上原落語会

2017年7月8日
ムジカーサ

 [ムジカーサ]に来るのは、これで三度目。代々木上原の駅で降りて、商店街を抜け、坂を登る。こういう暑い日には、この坂が堪える。

 開口一番、前座さんは三遊亭まん坊『寿限無』。九日ほど前にも観た人だが、いい才能を持っていそうな人。前座修業頑張ってね。

 「ひありという恐ろしいアリが上陸したそうで、となると、まずは聞いて歩くそうですな。ヒアリングと言って」。
 柳家三三の一席目は『道具屋』
 「そのむじけえ(短けえ)刀むせえ(見せえ)」
 「ムジカーサ? それはどこ?」
 「きつい坂登ったところ」

 三遊亭萬橘の一席目は『青菜』
 「鯉のあらいをおあがり」
 「鯉の新井さんですかい? 吉田とか田中とかもいるんですか?」
 この植木屋さん、面白い。
 後半、大工相手にやってみせるところでは、おかみさんにイワシを七輪で焼かされるている。
 「下に氷が敷いてある」
 「よせやい、火がぼうほう燃えてるじゃねぇか!」

 「聞き間違いというのはあるもので、以前『クリスマスが来るよ』と言われて、なにを言ってるのかと思ってたら、後から車椅子がぶつかって来た。クリスマスと車椅子わを聴き間違えた」。
 萬橘の二席目は、聞き違いの落語『紀州』

 中学生棋士の登場で、世の中、将棋ブヘム。
 一方で加藤一二三の引退。「加藤一二三九段のことを、せんにひゃくさんじゅうく段と呼んだ人がいる」と三三。
 二席目は『碁泥』
 碁を打ちながら煙草を吸うと危ないからと禁止された旦那。
 「それじゃあ、池の中でやるのはどうです? ひありも来ないし」

7月13日記

静かなお喋り 7月8日

静かなお喋り

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