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客席放浪記

第51回YEBISU亭

2017年1月29日
恵比寿ガーデンブレイス/ザ・ガーデンルーム

 三遊亭白鳥柳家三三、そして、せんだみつおによるオープニング。お客さんと一緒に、せんだみつおゲーム。ああ、ありましたな、こんなの。懐かしい懐かしい。せんだみつおも今年70歳になるらしい。1970年代にテレビ・ラジオに出まくっていたが、その後ほとんど見なくなってしまっていた。でもあまりトシを取らない感じ。顔はとても古希には見えないし、喋りも達者。なんでほとんど消えてしまっているのかわからないのだが・・・。

 柳家三三『崇徳院』。旦那から腰に草鞋を十足も巻き付けられた上に、さらにおかみさんにも十足巻き付けられて浦島太郎みたいな恰好になってしまった男。町を歩いていると子供が付いてきてしまう。「『助けた亀はどこですか』だって!? 違う違う!」。

 『明日がない』に乗ってタキシード姿で登場した、せんだみつおの漫談。これがとても面白かった。テレビにあまりで出なくなって、営業で漫談の腕を磨いたのだろう。漫談として完成されていて、実にしっかりした芸になっている。自虐ネタから長嶋茂雄ネタまで、滑らかに語った15分。若手芸人の漫談にない、確かな話術で聴かせる。営業で90分くせいのものもやっているそうで、一度もっと長いヴァージョンも聴いてみたい。

 まあくまさこがМCになってのトークコーナー『今夜は踊ろう』。ここでもせんだみつおのトークが冴える。この手のことをやらせると、やはり昔鍛えたテレビやラジオでの乗りが、落語家とはちょっと違う。今、テレビのトーク番組に出ても十分に通用しそうだ。
 「ナハ、ナハ」の基はウルトラマンから来たというのは意外だったが。

 トリは三遊亭白鳥『牡丹の怪』。『牡丹灯籠』を下敷きにした噺で、2〜3年前に集中的にかけていたときに何回か聴いている。今回久しぶり。『牡丹灯籠』と違って、最後には化け物が登場したり、白鳥らしいギャグが散りばめられていたりで、満腹になれる一席。

1月30日記

静かなお喋り 1月29日

静かなお喋り

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