February.28,2002 世界の猫グッズ博物館&猫2パラダイス
先月のこのコーナーで、千葉の[猫だ!パーク]に行った話を書いたが、実はその帰りにもう一軒立ち寄ったところがある。[猫だ!パーク]のある富浦から、もうちょっと東京に戻った安房勝山に[世界の猫グッズ博物館]なるものがあるのをガイドブックで見つけたのだ。
安房勝山の駅前は、富浦どころではない寂しい風景だった。な、何、ここ。よく見ると電柱に[世界の猫グッズ博物館]という案内看板があるので、それを辿って進む。やがて普通の住宅街のようなところをぬけると、田んぼや畑ばかりが連なる国道に出てしまった。ガイドブックに出ていた徒歩15分は十分に経過しているから道に迷ったのではないかと、ポツンと建っていた食料品店に飛び込み場所を確かめると、私の歩いてきた方向は正しいことが判明。その食料品店を越してさらに歩いたところを左に曲がれと言う。ええーっ! そういえば田んぼの向こうに何軒か家が建っているが、普通の民家にしか見えない。まだ半信半疑のまま歩く。あったあった、本当にあったのだ[世界の猫グッズ博物館]。
入口がよくわからず建物の周りをウロウロと歩いて、ようやく道路の反対側の庭のようなところから入るのが玄関なのだとわかった。入場料を払って中に入ると、そこは館主が世界中から集めてきたという猫の人形やグッズがズラリと並んでいた。よくぞこれだけ集めたものだと感心して眺めて歩く。中には販売しているものもある。一角には猫文庫とでもいうのか、猫に関する本を集めたコーナーもあり、自由に読めるようになっている。一通り見て帰ろうとすると、ここには20匹くらい猫がいるから見ていかないかとスタッフに言われた。
玄関脇の空間に入ると、いたいた、物置のような空間に猫がいっぱい。暖房が行き届いていて、猫がアチコチでゴロゴロと寝ている。ここの猫は、捨て猫などを可哀想に思った館主さんが連れてきて飼っているのだそうだ。まだ若い猫も多く、里親を募集している。一匹連れて帰ってくれませんかと言われるが、もう猫を飼うのは止めようと決心しているので、モゴモゴと言って勘弁してもらった。ここの猫は外に出さないようにしているらしいのだが、この物置のような猫の空間には檻のついた運動部屋も付いていて、ストレスにならない工夫もなされていた。館主さんに猫に関する話を聞きながら、寝ている猫を触り放題にしていると、あっという間に時間が過ぎて行く。
そろそろ帰ろうかと思ったら、ここには[猫2(ニャンニャン)パラダイス]という別館があり、そこにも猫がいるから見ていってくれと言う。道路を挟んで向い側の建物。暖簾をくぐってガラス戸を開けると猫の檻がズラーッと並んでいた。こちらは血統書付きの純血種の猫ばかり。檻に入れられているので直接触ることはできないが、顔を近づけるとグーッと寄ってくる猫も多い。実はここの猫は有名な猫もいる。CMや映画の撮影に借り出されることがあるらしい。マルハのキャットフード[金缶]に出ている猫もここの猫なんだそうな。ちゃんとふれあいの部屋もあって、ここの猫が数匹寝ていた。ここの猫も人が椅子に座ると、膝によじ登ってきて丸くなって寝てしまう。久しぶりに猫が膝に乗っているという快感に浸ったが、気がつくともう夕方が迫っていた。このままここにいるわけもいかない。膝の猫には悪いが、家路につくことにした。
たびたび訪れたい気になる猫の施設なのだが、いかんせん東京からは遠すぎる。もう少し近くにできるといいのにな。