June.27,2001 ありがとうございました

        本日、明治座千秋楽。今月は、北大路欣也座長公演『旗本退屈男――まぼろしの草紙――』て゜した。北大路欣也様、酒井和歌子様、青山良彦様、植松鉄夫様、野本博様他の皆様より出前の注文をいただき、楽屋までお届いたしました。ありがとうございました。


June.17,2001 ナハテラス

        今回泊まったホテルは、那覇市内を見渡す高台にあるナハテラス。市内にありながらアジア・リゾート気分満点のいいホテルだった。フロントのホテルマン達も感じがよく、部屋もリゾートホテル調で居心地がいい。

        バスルームも広くてきれい。部屋着がまたいい。白の着心地のいい生地のパジャマのようなもので、思わず持って帰りたくなってしまった。

        1階にはプールもあり、ちょっと泳いでみたが、とてもいい気分。このホテルでボンヤリと長逗留を決め込みたいところだ―――けど、そんな訳にはいかないか。


June.7,2001 牧志第一公設市場

        那覇のホテルに入ったのが昼すぎ。まずは食事がてら街へ出ることにした。初めて来た街は、やはり市場から。国際通りから、横にアーケードを入ったところに牧志第一公設市場はあった。

        古い建物の中に、魚屋は魚屋、肉屋は肉屋、乾物屋は乾物屋という具合に、ブロックがまとまってあって、そこに集中させてある。つまり、すぐ隣が同業者なものだから競争である。肉屋などは、地元の客だけを相手にしているから静かなものだが、乾物屋などは観光客を掴もうと、呼びこみが激しい。それにしても、ここに並んでいる食材はもう日本本土のものより、アジアに近い。ゴーヤ、ヘチマ、紅イモといった野菜類。果物屋の店先などは、パイナップル、マンゴー、島バナナといった南国のフルーツばかり。ウコンやウイキョーといった漢方の薬草も多い。こんな色合いの蒲鉾は、ちょっと本土では見かけないだろう。

        この市場は2階建てになっていて、ここで魚を買うと上の食堂で調理をして食べさせてくれる。そのせいもあって、魚屋の客引きが一番賑やか。「お客さん、何が食べたいの? 伊勢エビどう? いいのが入ってるよ!」 伊勢エビくらいなら分るが、見たことも無い魚が並んでいる。呼びこみの一番元気の良かったお姉さんについに捕まってしまった。OK、OK、何処かのレストランで食事をと思っていたのだが、ここで食事をすることにした。お姉さんと交渉の末、何を買ったかというと・・・それは『言いたい放題食べ放題』のコーナーで。


June.3,2001 一等席なのに・・・!

        今年、両親が金婚式を迎えた。それを記念して、母が親子で旅行に行きたいと言いだした。「何処へ行きたいの?」と問うと、沖縄だという。母は以前一度だけ沖縄に行ったことがあり、たいそう気に入ったらしい。沖縄ねえ。私は一度も行ったことがなかった。よおし、両親の金婚式祝いに沖縄に行ってみようか。こうしてゴールデン・ウイークを使っての、両親、妹を連れた2伯3日の沖縄旅行は計画された。

        ガイドブックを見てみると、ひと口に沖縄といっても本島以外にもさまざまな島がある。2泊3日では当然行けるところは限られることになる。本島だけだって相当に広い。いったい沖縄へ行って何を見せてあげればいいのか。まあ、本島からきれいな海を見せてあげれば両親も喜ぶのではないかと思った。

        どうせ行くならと、日本航空のスーパー・シートを予約する。父79歳、母73歳、快適な旅をおくらせたいではないか。当日、慌しい旅は嫌だと早めにタクシーで羽田空港へ向かう。スーパー・シートなら特別待合室があるはずだ。そこの座りごこちのいいソファーに両親を座らせておけばいい。ところがである。羽田に着いてみて始めて知ったのであるが、日本航空はスーパー・シートでの特別待合室の使用を中止してしまっていた。特別待合室はもちろん存在していた。しかし、スーパー・シートの搭乗券を持っていたからといって、ここへの入室は出来ないという。ここへ入るにはマイレージ・カードなるものに加入している者でないと入室まかりならんということらしい。おーい、JAL! 汚えじゃないか! そんなの聞いてねえぞお! こっちは飛行機に乗ることなんて数年に一回程度。いらねえよ、そんなカード。こっちは、せっかく年老いた両親に快適な旅をさせてあげようとスーパー・シートを買ったんじゃないか。それは無いよ。全日空だって、日本エアシステムだって、ちゃんと一等席に座る客には特別待合室用意してあるじゃないか! もう日本航空だけは乗らないからな!

        フライトまで1時間近く一般待合場所の硬い椅子に座って待つ。くっそー。こんなことなら、もう少しゆっくり家を出てくればよかった。搭乗が始まる。笑顔のスチュワーデスさんが迎えてくれる。ダメだあ。さっきまでの怒りの気分がデレデレデレと消え去り、こっちもニッコリと微笑み返し、「おはようございまーす!」。ああ、ダメなオレ。席に座るとスュワーデスさんが、「マイレージ・カードにはご入会なさってますか?」とパンフレットを持ってくる。一瞬また怒りが湧き起こるが、美人のお姉ちゃんには弱い。「いやあ、まだなんですよ」 「いろいろと特典がございますんですよ」 「はあ」 「是非ご検討ください。今入会なさいますと、このフライト分から特典が貯まりますし・・・」。思わずニッコリと笑顔を返してしまうオレ。ああ、なんてダメなんだ!

        沖縄までは約2時間半のフライト。機内放送で落語を聴きながらウトウトしているうちに、あっという間に沖縄上空

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