February.20,2009 R−1グランプリ2009を観て

        中山功太優勝ですか。準優勝がエハラマサヒロ。まあ、笑いの基準なんてそれぞれ受け手の感性だけのことだとは思うのだけど、私が面白いと思ったのは同点3位のバカリズムと、COWCOW山田。どちらも絵を使った笑いなので、優勝した中山功太のような喋りのみで勝負した笑いに較べると、飛び道具を使った感があるのかもしれないが、それを許可している企画なんだからいいんじゃない? ピン芸というのは漫才やコントみたいにボケに対して突っ込みをしてくれる相手がいない。そこへいくとこの紙に書かれたボケに対する突っ込みができるわけで、これは使う手でしょ。

        中山功太、面白かった。でもねえ、この時報ネタ、淡々としすぎちっゃてたと感じた。飛躍がなくて最後まで行っちゃった。前のネタが次ぎのネタに繋がって、段階的にどんどん面白くなっていくという感じじゃないんですよ。そこへいくと、バカリズムの[都道府県を持つ]というネタは、まず北海道で、「ああ、そういう手があったか」と思わせて、静岡で、「ああ、こういうパターンね」と思わせながら、石川県で「ああ、こういう展開もありか」と思わせて、栃木県でさらに応用編。さらに福岡県でびっくりさせ、高知県でさらにエスカレートさせるという繋がりを感じるわけです。こういう笑いの方が好きだなと思う私なんですよ。清水ミチ子は、このバカリズムに100点満点を出していた。彼女のコメントが聞きたかったところ。

        COWCOW山田のネタもテニスのカウントのギャグがどんどんエスカレートしていって、前のギャグをどんどん発展させていくという構成が好きだなあ。バカリズムと山田、このふたりのどちらかにグランプリを渡したかったというのが感想。でもインパクトはやはりバカリズム。あれを観てから、天気予報で地図が出るたびに、都道府県を掴みたくなる(笑)。まあ、日本人にしかわからないギャグだけど、これ、世界地図に置き換えれば、結構可能のような気がするし・・・。


February.13,2009 レディファースト、郵政民営化に思う

        郵政民営化、大いに結構なことだったと思う。以前よりも郵便局の職員の態度もよくなったと感じる。近所に本局と呼ばれる大きな郵便局があって、ここでは、ゆうゆうポストなるものがあって年中無休24時間体勢で郵便物を引き受けてくれるサービスが始まった。平日の昼間になかなか時間が取れない私には、これは助かる。

        この局のゆうゆうポストはビルの2階にある。休日の昼間にこの局に行くと、この2階に上がるには一基のエレベーターを使う以外には方法がない。先日の休みの日、この局に行ってエレベーターが下りてくるのを待っていた。ようやくエレベーターが下りてきてドアが開いた。エレベーターに乗り込むと、ちょうどあとからやってきた40代とおぼしき女性が入ってきた。2階に到着したので、私は[開]のポタンを押して、この女性を先に下ろしてあげることにした。レディファーストだと思ったからだ。窓口はひとつしかない。ここは当然、先にエレベーター乗り込んだ私が先に用をすます順番だとも思うのだが、女性は何のためらいもなく先に窓口に。まあいいさ、これぞレディファースト。

        この女性は書留の郵便物を受け取りに来たようだった。対応した局員は、女性の郵便物を探しに行って、なかなか戻ってこない。ようやく戻ってくると、女性の身分証明書の提示を求め、そのIDナンバーを書きとめ、女性には書類に書き込みを求めている。その体感時間はかなり長く感じられた。

        ようやく、女性は目的の郵便物を手にして私の順番が回ってきた。女性は私には目もくれずに去っていく。レディファーストとはいえ、当然という顔をされるとムッとなってしまう。男なんて単純な生き物だから女性からの「ありがとう」の一言と笑顔、それだけで満足するものなのである。ただでさえ後ろの人を長く待たせたのだから、「すみません」の一言があってもいいだろう。しかも順番を譲ってもらったようなものなのだから。

        とはいえ、この窓口には他に職員がいなかったわけではない。確認しただけでもあとふたりは姿が見えた。以前この窓口を利用したときには、待っている客が複数いたときので、他の職員がサポートに入った。だがこの日は他の職員は自分の仕事に専念の構え。コンビニなどはこの辺が徹底していて、客がレジ前で行列し始めると、商品の管理をしていたような店員がサッともうひとつレジを開ける。どうしてそれをしてくれないんだ。客が待たされているのを察しろよ。自分の仕事に夢中で気つかないようだったら、対応している職員が応援を求めろよ。

        私の郵便物の差し出しはあっという間に終わった。ようは当然という顔をされることへのいらだち。レディファーストされたことは当然。待たせる事は当然という態度。それを緩和させるのは、女性の「ありがとう」の言葉と笑顔。職員の臨機応変の対応と、「お待たせしました」の一言だと思うのだよ。

        ギスギスした世の中だよなあ。ほんのちょっとした心配りだけのことなんだけどなあ。


February.4,2009 察しろよ!

        電話でのセールス、飛び込みでのセールスには基本的に乗らないことにしている。自宅にやってきたセールスマンにはドアフォンの段階で、きっぱりと断りをいれることが出来る。しかし店をやっていると、入って来る人はお客さんなのかセールスマンなのかわからず、話を聞かされるはめになってしまう。また、周りにはお客さんもいるので、あまり声を荒らげてセールスを断るというのもはばかられる。やんわりと断るという手に出ることが多い。そして、「只今営業中ですので、他のお客様にも迷惑がかかりますので、お引取りください」で追い返す。

        先日も飛び込みのセールスマンがやってきた。置き薬だ。こっちだって、そこそこの知識はある。置き薬トラブルというのがあるのは知っている。強引に薬を置いていって、ちょくちょくやってきては怪しげな健康危惧などを売りつける業者がいるらしい。即お断りだ。富山の置き薬だという相手に「薬局での売薬は買わない主義でして、身体の具合が悪いときは、必ずお医者さんにいって薬を処方してもらっていますので」と断った。これなら医者の薬以外は買わないのだということで引き取ってくれると思ったのだ。というか、迷惑に思っていることを察しろよという合図のつもりだったのである。

        ところが相手はひるまない。「この薬には漢方薬も入っていますので」ときた。病院の医者は漢方薬を出さないというのは間違いだ。現に私が以前にかかっていたお医者さんは漢方にも詳しい人で、現代医薬と併用して漢方薬も処方してくれていた。処方箋薬局へ行くと、ちゃんと漢方薬が出てきた。そこでそのことを説明してやった。

        これで帰るだろうと思ったのだが、置いておいてもらって、使った分だけ料金をいただけばいいですからと、しつこく言ってくる。「置いておくのも邪魔だから」と言うと、「それほど大きなものではないから、邪魔にはならない」と言う。「でも無くしてしまうと困るから」というと、「無くすような小さなものではない」と逆のようなことを言い出す。

        このへんで腹が立ってきた。「誰か間違って捨ててしまうかもしれませんから、結構です。その置き薬全額を払うのは嫌ですし」と言うと、「そのときはそのときですから」なんて言い出す。「それじゃあ、そのときは代金いらないんですか?」 「ええ、まあ・・・」 もうここでキレてしまった。「じゃあ、置いていってください。おそらく明日にはゴミ箱だろうけど、代金はいらないんですね!」 するとセールスマンは怒った顔で帰って行った。

        こんなに話がこじれる前に、欲しがってない相手なんだということを察しろよ!


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