直線上に配置

蕎麦湯ぶれいく

2012年6月14日 旭山動物園

 昨夜は何回も目が覚めてバラ風呂に行ったが、最後に入ったのが4時前。もうすっかり辺りは明るくなっていた。

 そこからまた寝て、起きたのは7時。
 8時に食堂に行く。魚を焼くので20分ほど余裕をみてくれとのこと。うわー、ホッケだ。鰹節がかかったオムレツもおいしい。フキの煮物も上品に煮てあるし、完熟のメロンが朝から食卓に上るなんて北海道ならでは。猫さんたちも相変わらずシフトを組んで現れてくれる。

 今日の目的は旭山動物園。宿の御主人が動物園までクルマで送ってくださる。「帰りも電話をくれれば送りますよ」との言葉に甘えて、帰るときは電話をすることにして、旭山動物園に入る。

 入場料800円。公営の動物園とはいえ、この安さは驚き。東門から入ると修学旅行の高校生の団体が集合写真を撮っている。混み合うといけないので、とりあえず人気のスポットを先に回ることにする。

 最初に入ったのが、あざらし館。これにすっかりハマってしまった。まだ子供のあざらしがいて、こいつが実にカワイイ。下の水槽で見ていると、息が続かないのか頻繁に空気を吸いに上がっていってしまうが、戻ってくるとまた同じ位置でしきりに愛想を振りまいている。もっとも本人にはそんな意識は無いのだろうが。これを眺めているだけでも、まったく飽きない。放っておいたら、いつまでもここで見ていたろう。

 そこへ、あざらしのモグモグタイムが始まるというアナウンス。上に行ってみると、エサを与える準備をしている。あざらしも落ち着かないが、もっと落ち着かなくなっているのが、一緒に飼われているカモメとウミネコ。飼育員が現れると真っ先にすっ飛んで行く。
 いよいよモグモグタイム。エサを貰いにあざらしが飼育員に寄ってくる。子供あざらしは貰うのがヘタで、大きなあざらしにみんな持って行かれてしまう、その様子が可笑しいのだが、もっと可笑しいのがカモメ。オオセグロカモメというそうだが、こいつがバタバタバタバタ寄っていくが、全てあざらしに食べられてしまう。憮然とした顔がホントに可笑しい。

 あざらし館だけで一時間以上見続けてしまった。いかんいかんと、次のペンギン館へ。ここはペンギンが空を飛んでいるように見える水槽が話題。ところが水槽にペンギンがほとんど泳いでいない。どうしたのかと思ったら、今、ペンギンは繁殖期にあり、ほとんど泳いでいないとの断り書きがあった。残念。

 ちなみに、旭山動物園の展示物などは全て手作り。字も活字を極力使わず、出来る限り手書きにしてある。それも、デザイナーが書くような文字ではなく、素人っぽさを残した味のある文字だ。こういう手作りの温かな演出が効果的だ。

 ペンギンは大好きなのだが、ほとんど動いてもいないので諦めて次に、ほっきょくぐま館。
 シールズ・アイの行列は15分程度だというので列に並ぶ。ラーメンの行列には絶対に並ばない私だが、こういうのには並ぶ。おかげで間近にほっきょくぐまを見る事ができた。
 どうやら一匹、シフトで動いているのか、決まったコースを歩き続けているくまがいる。あまりに同じ動きを繰り返しているので、落語『動物園』のように、中に人が入っているんじゃないかと思えるほど。

 もうじゅう館へ。トラもヒョウもライオンもお昼寝中。こうやって見ると、猫とおんなじ。横倒れになって気持ちよさそうに寝ている。
 元気だったのはヒグマ。ほとんどが起きていて愛想を振りまいている。コグマもいて一人遊びの最中。親熊はほったらかしにしている。信頼しきっているのだろう。

 オオカミの森は、現在子育ての最中とかで閉鎖中。残念だけど、またいつか来てみたい。オオカミの子供、見たい!

 レッサーパンダも木の上でお休み中。すこーしだけ顔が見えた。

 エゾジカの森のシカたちは活動的。目の前で水を飲んでいるやつがいて、その様子を眺めるのも楽しかった。

 と、この辺で入園してから3時間を超えていた。もっと見ていたかったのだが、足がそろそろ限界。情けないが、ホントに体力が落ちている。

 [いちいの宿]の御主人に電話して迎えに来てもらい、旭川駅へ。一度では見られなかった動物もいることだし、またいつか来ようと決意する。

 旭川から鉄道で札幌へ移動。

 今日の宿は、駅前のグレイスリー札幌。16時、チェックイン。

 札幌には過去4回来たことがあるが、心残りなのが大通り公園のテレビ塔。東京タワーや東京スカイツリーに比べれば笑っちゃうほど低い塔だが、周りがあまり高い建造物のないところなので展望はそこそこありそう。ホテルからぶらぶらと札幌の街を歩き大通り公園へ。

 さっぽろテレビ塔は、通天閣とどっちが高いのだろう? まあどっちにしてもエレベーターに乗ると、あっという間に展望台デッキ。晴れていたこともあり、市内を一望できた。それにしても狭っ苦しいのはどうもね。土産物などを所狭しと置いてあるのもその原因のひとつで、なんだかゴチャゴチャした印象が強い。下の階でも売店はあるのだから、展望デッキだけは何も置かない方がスッキリするんではないか? ただでさえ狭くて圧迫感があるのだから整理して欲しいものだと思う。展望デッキに上がるんだって有料なんだし。

 下に降りて、今夜の夕食へと、すすきのへ移動する。大通り公園のとうもろこしも誘惑感があるが、今回の北海道旅行の目的は旬のウニを食べ倒すことにある。インターネットで見た、すすきのの[うに○]という店が、いろいろなウニ料理を出しているらしい。見当をつけて行ってみると、[うに○]はすすきののビルの3階にあった。

 エレベーターで3階に上がってみると、踊り場が暗い。「あれ? 休みか?」と思ったら店の前に貼り紙が。なんとこの四月で閉店したとある。そんなことなら、インターネット上から削除して欲しかったところ。

 さて、予定が狂ってしまった。どうしよう。もうこうなったら、どこでもいい。ホテルで貰ったクーポン券に、刺盛か花咲蟹一杯無料にしてくれる店が載っている。ここでいいか。タクシーで札幌駅近くまで戻り、[咲か蔵(さかぐら)]という店に入る。

 クーポン券で花咲蟹を貰い、キンキの唐揚げ、ウニお造り、ミニトマト豚肉巻焼き、地竹のおひたし、ツボ鯛の炙り焼き、カボチャのグラタンを食べる。やっぱり北海道は何を食べてもおいしいなあ。

 ホテルに戻り、バスタブにお湯を張り、持参した温泉の素を入れて入る。霧島温泉の素。って、なんで札幌で?というところだが、登別よりはいいか。 
 
 グレイスリー札幌のベッドは大きくて寝心地がよかった。有料のビデオで映画でも観ようかとも思ったのだが、昼間の疲れか眠くて眠くてたまらなくなり、そのまま眠りに着く。

6月18日記

静かなお喋り 6月14日

このコーナーの表紙に戻る





















トップ アイコンふりだしに戻る
直線上に配置