明星ヶ岳〜湯本ヘトヘトハイキング 2013年5月28日 夜中にも専用露天風呂に入ったが、やはり朝の露天風呂くらい気持ちいいものはない。外は曇っているが、そこまで贅沢は言うまい。向かい側の山々を眺めていると気分爽快になってくる。 8時朝食。バナナとニンジンと豆乳をミックスしたジュース、茶碗蒸し、焼魚、ジョコサラダ、たらこ、お浸し、がんもどきの煮物、それに厚切りベーコンと湯葉の昆布蒸しなど。味噌汁、ごはんに、お粥まで付いた。 食後はロビーでコーヒーが出された。言う事なしの朝食。 今日の予定はいささかハード。強羅まで下って、目の前に見える明星ヶ岳に登り、尾根伝いに湯本まで山道を歩いて降りてこようというもの。実はこのコースは、もうかれこれ30年くらい前に二度に渡り経験済み。しかもそのうちの一回は雪が降った翌日に積雪の山の中を歩いてきたというもの。とはいえ、なにしろ30年前である。あのころとは体力が違う。体力に関しては昨日のテイタラクだ。どうしよう。そんなハードなコースは諦めて、正しい観光旅行をして帰ろうか。しばし考える。一番の難関は明星ヶ岳への登りだ。そこさえクリアできれば、あとは下り坂。一時間ほど迷って、とりあえず登り始めて、ダメそうなら途中で引き返すことにする。 10時にチェックアウト。[華ごころ]の人が強羅の駅まで自動車で送ってくださる。 強羅駅より坂をクネクネと下りながら宮城野を目指す。 途中で「おやっ?」 崖沿いの民家上り階段のところで猫がこっちを見上げている。近づいていくと盛んにこちらを呼ぶのだが警戒しているよう。しかし逃げはしないから、こちらに興味を持っているのは確からしい。昨日の餌の残りを差し出すと咥えて階段の陰に入ってしまって食べる。食べ終わるとまたこっちを見上げるので、また差し出すと身を乗り出して咥えてまた階段の陰に。餌は欲しいけど人間に触らせてくれないタイプのやつらしい。大分お腹が膨れてきたらしいので、サヨナラする。旅先で猫に逢うとうれしい。 国道に出て左折。地図にあった宮城野橋を渡り右折して、保養所や民家のある自動車道を上がり、明星ヶ岳登山道入口到着。ここから山の中へ入っていく。昨日の事もあるので、急がず一歩一歩慎重に足を踏みしめながら登って行く。 野鳥の声がやたらとするのだが、それがかなり近くから聞こえてくる。昨日の大涌谷までのコースでは木の高いところから聞こえてきたのだが、今日はかなり低いところ、しかも登り道のすぐそばから聞こえてくる。バードウォッチャーなら見つけ出すのは容易なんだろうなぁ。 80分の距離と言われていたので、きのうと同じく2時間を覚悟していたが、思いのほか早いピッチで登ることができた。頂上付近の大文字の部分に到着すると、突然に視界が広がり強羅の街が見渡せる。強羅から早雲山、そしてその上の山の頂までが一望できる。今日もよく登ったが、昨日もよくあの山を登ったものだと思う。一直線に上がっているケーブルカーの線路も見える。 そして遠くから見ると大文字に見えるこのあたり、今は草が生い茂っていて大文字がはっきりしないが、草と一緒にたくさんの花が咲き乱れている。まさにお花畑だ。以前ここに来たのは秋と冬。春のお花畑の時期がこんなにきれいだったなんて。 もうひと頑張りして登り、分岐点へ。左へ行けば明神ヶ岳、右へ行けば塔の峰から塔ノ沢、湯本へ下る道だ。予定通り塔の峰方面へ。歩き出した当初は両脇に花が咲いている気持ちのいい道。すぐに明星ヶ岳の山頂らしきところに出た。御嶽大神が祀られている。そこからさらに行くと道幅は狭くなり馬の背のような尾根を通り、今度はグングンと坂を下りていくようになる。ずいぶんと下ったところに見覚えのある送電線の鉄柱が見えてきた。もうすぐだと思ったところで自動車が通る舗装された林道に出た。林道を900m歩いて再び山道へ。阿弥陀寺まではすぐだろうと思ったら、そこからさらに下る。こんなに遠かったっけ。 阿弥陀寺到着。いやあ随分歩いた。登山に慣れている人ならこのくらいどうってことないのだろうが、長い事こういったことをしていないと身体がもう限界を訴えている。阿弥陀寺は石仏がたくさんあり、これもUtamさんが喜びそうな場所。私もUtamさんを真似て何体か写真を撮る。石仏写真はモノクロもいいが、緑がきれいな時期は、やはりカラーだと草の緑と石仏のグレーのコントラストがきれいだ。 帰りは塔ノ沢に出る方が風情がありそうだったが、脚が嫌だと言っている。一刻も早く帰りたい。近道して直接湯本へ。 足も悲鳴を上げているが、喉が冷たいビールが飲みたいと訴えている。バスで小田原へ抜けて、このところ箱根帰りの定番コース、小田原駅のビルの中にある[魚国]へ。生サクラエビのかき揚げ、甲殻類サラダ、あら煮で生ビール。お疲れ様でした。 5月30日記 |