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蕎麦湯ぶれいく

大涌谷〜防ヶ沢〜芦ノ湖

2014年5月8日

 7時頃に起きだして朝風呂。太陽も照っていて、いい天気だ。風呂の窓から見える景色も新緑が目にうれしい。

 8時半朝食。インターネットの[Elecasa エレカーサ]のサイトを見たら、朝食は和食となっていたが、昨日チェックインしたら、朝食は和食と洋食から選べるというので、洋食にしてくれるようにリクエストしておいた。イタリアンのオーヴェルジュで、ベッドに寝たあとは、やっぱり朝食は洋食でしょ。

 オレンジジュース、ヨーグルト、ミネストローネ、サラダ、それに朝食プレート、パン、コーヒー。食後、テラスに移動してコーヒーのお替りとフルーツを持って来てくれるのも昨夜の夕食と同じ。今日は富士山がクッキリと見える。

 チェックアウト前に、もう一度温泉。今回は何回入ったんだ? 7回か? 温泉はいいなぁ。日本に生まれてつくづくよかったと思う。

 11時チェックアウト。強羅の駅まで車で送ってもらう。送迎からチェックイン、チェックアウト、食事時の給仕まで、すべて男女ふたりの人だけでやっていた。そしてまたこの人たちが、とても感じがいい。また機会があったら来てみたい宿のひとつ。

 ケーブルカーで早雲山。そしてロープウェイで大涌谷。このところ箱根には年に一度くらいのペースで来ているから、すっかり慣れた。景色もそれほどの感動は無くなったかな。

 大涌谷でロープウェイを降りたら、風が強い。ちょっと肌寒さを感じる。土産物屋に入ってウインドブレイカーを購入。山の土産物屋って、ほぼ必ずウインドブレイカーを売っている。私が普段愛用しているウインドブレイカーは、かれこれ十年ほど前に、三谷幸喜の『オケピ』が上演されたときに販売されたグッズ。それを知人からいただいた。サイズがちょっと私には大きいのだが、とても重宝して手放せない。でもそろそろもう処分時。ここで新しいウインドブレイカーを買ってもいい時期でもあった。2000円。着てみると確かにあったかい。これから山に行くときはリュックにこのウインドブレイカーを入れて持っていくことにしよう。

 登山口から登り始める。ちょっと上ったところで後ろから女性2人のハイカーが、元気に登って来たので道を譲る。ここは去年、早雲山から抜けてきた道。いわば逆コースを通ることになる。けっこう歩きにくいところもあるんだよね。

 今日は駒ヶ岳へ抜けて、そこからロープウェイで箱根園へ抜ける予定。ところが早雲山ルートで駒ヶ岳方面への道を歩き出した途端に、反対側から来る人とすれ違った。その人が言うには、何と今日は強風のため駒ヶ岳ロープウェイは運休になっていると言うではないか。う〜ん、どうしよう。次に通りかかった、いかにもベテランというハイカーに訊いてみると、防ヶ沢分岐から芦ノ湖へ降りるか、あるいは姥子へ抜ける道があると言う。なるほど地図を見るとそのとおりだ。急坂を下って芦ノ湖へ降りるよりは、姥子に抜けた方がよさそう。それに芦ノ湖へ降りる道だと、さらに湖尻まで歩かなくてはならない。姥子なら、そこにバス停もあり小田原へ抜けるのも楽。よし、駒ヶ岳は諦め姥子へ抜けよう。

 このハイキング路は、あまりアップタ゜ウンもなく気持ちのいい道だ。風景もいろいろと変わり、歩いていて飽きが来ないのがいい。

 歩きながら私の頭の中では『箱根八里』の歌が流れていた。小学校の時に音楽の授業で歌って歌詞をちゃんと憶えていたのだが、ありゃあ難しい言葉がならんでいたよなぁ。それを意味もわからないで歌詞を憶えてしまっていた。

箱根の山は 天下の険
函谷関も 物ならず
万丈の山 千仞の谷
前に聳え 後ろにさ支う
雲は山をめぐり 霧は谷をとざす
昼猶闇き 杉の並木
羊腸の小径は 苔滑か
一夫関に当たるや 万夫も開くなし
天下に旅する 剛毅の武士
大刀腰に 足駄かけ
八里の岩根 踏み鳴らす
斯くこそありしか 往時の武士


 なんだか、漢詩を歌にしたようなところがある。でもなんなんだろう、この勇壮な感じは。凄い歌詞だよなぁ。
 函谷関(かんこくかん)って、こういう字だって知らなかったもの。
 羊腸の小径(ようちょうのしょうけい)も凄いな。狭く曲がりくねった道ってことだろうね。
 「一夫関に当たるや 万夫も開くなし」は昔っから意味がまったくわからなかった部分。最近インターネットで見て初めてわかった。
 「もののふ」が武士だとわかったのも、ずいぶん後の事だったよなぁ。

 防ヶ沢分岐には、地図に書かれたコースタイムよりずいぶん遅れて到着。地図によると、ここから防ヶ沢方面に15分ほど歩いて行って、途中で姥子への分岐があるはず。歩き始めて、どうやらそれらしい道をみつけたのだが標識が無い。下手に歩いて行って遭難してもつまらないので、そのまま先を行くと、高度がどんどん下がっていくし、急な下り坂。これは芦ノ湖へ出てしまうなと思ったが、もう引き返すわけにはいかない。もう覚悟を決めて、ずんずん下る。

 これまた地図のコースタイムを大幅に遅れて自動車が走っている道に出た。ここからは湖尻まで自動車に注意しながら歩くことになる。あまり歩きたい道ではないが仕方ない。バスも走っているが、歩いても歩いてもバス停が無い。そうだよなぁ。ここには人家も無ければ観光スポットもないもの。

 約2km歩いて湖尻。桃源台の猫たちは湖尻に移ったと聞いたが、猫の姿は見えず。ただ一匹、家の屋根からこっちに向かって盛んに鳴いていた猫がいたが。

 桃源台から小田原行のバスに乗る。発車前に運転手さんと話したら、ゴールデンウイークも終わり、観光客がめっきり減ったそうだ。これからの時期は、外国人旅行者が増えるとのこと。

 小田原に着いて、いつもの、駅ビル内にある[魚國]。ここのサラダはおいしいのだが、とにかく量が多いので、今回はパス。油かますの焼き物、イカナゴの天ぷら、刺身盛り合わせでビールと酎ハイ。伊豆箱根方面に行った帰りは、この店はもう関所だね。

5月10日記





















静かなお喋り 5月8日

静かなお喋り

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